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夫がお医者さんにされた日

作者: 城山リナ

初投稿エッセイです。

基本的に創作は行いません。

記憶の整理のようなもので、他の方に読んでいただくレベルに達しておりません。

ただもし読んで下さった方がいたなら、心から感謝致します。

とある日、夫が帰宅するため電車で座っていた時のこと。

突然バァーンという大きな音がして、驚いて周囲を見渡すと皆一斉に同じ方向を見ています。

何事だろうとそちらに目を向けると、中年男性が車両の通路の真ん中に仰向けに倒れていたんだそうです。

それなのに誰も立ち上がろうとしないで見ているだけ。中には見もしないでスマホをいじったり寝ていたりする人もいたんだとか。


これはさすがに放って置けないだろうとすぐさま夫は立ち上がり、倒れた男性の所に向かいました。

そしてしゃがみ込んで「大丈夫ですか?」と声を掛けましたが反応がない。

これはまずいと周囲に向かって「誰か駅員と救急車を呼んで下さい」と言いながら、男性の手首を手に取った瞬間「お医者さんだ!」誰かが叫ぶ声。続いて「良かった」「お医者さんがいたみたいよ」いくつかの声。

『ん?誰かお医者さんが来てくれたのかな?』キョロキョロしてもそれらしき人物が見当たらない。

とりあえず男性の様子をそのまま見守り、救助を待つことに。


間もなく誰かが呼んだ駅員が駆けつけて来た。

そしてその誰かがあろうことか、夫を指差して「あのお医者さんが診てくれていました!」

『えっ!俺!?俺のことなの!?』

駅員さんからの感謝の眼差しを感じながら、顔を見られないように「すぐに救急車で運んだ方が良いですよ」と言うと、せっかく座れた席だったのにと足早に違う車両に。


「あの時、社員証を首から掛けたままにしていてそれがスーツから見えていたのが良くなかった。おまけにあの人の手を取ったのを脈を測っているんだと勘違いされたっぽい。」


違いますよ、の一言が言えなかった夫はその後しばらく、いつもの車両には乗ることが出来ませんでした。

夫は面白おかしく話すのが上手な人です。

私はオチがないとよく言われるので、書くことで聞きたい話が出来るようになりたいと思っています。

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