表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/33

05 それぞれ


 みんながマクラのために動いてくれた。


 佐州さんと梨想さんは、わざわざ王都まで出向いて長旅に必要となる各種便利道具を購入してきてくれた。


 この町では手に入らない最新の旅用品の数々は、あちらの世界でキャンプ好きだった梨想さんのお墨付きである。


 いかにも高額そうな品々に恐縮していると、


「今はこれくらいしか出来ませんが、サポート、任せてください」 と佐州さん。


 奥方ふたりがべた惚れなことも分かる、器量の大きさである。



 リリシアさんがノルシェに贈ったものは愛用している細剣。


「幾度となく我が命を救ってくれた相棒だ。 必ずや旅先の脅威から皆を守ってくれるであろう」


 ノルシェが号泣……しなかった。


「いただけません、なんて言いませんよ。 必ず無事に戻ってきてお返ししますので」


 見つめ合うふたりの女騎士、騎士道ここに有り。



 ニエルさんからマクラへの贈りものは、可愛らしいネコさん柄のポーチ。


「これってマジックポーチなんですけどお屋敷の倉庫にあった物をいろいろ詰め込んじゃいましたよぅ」

「目録と取扱説明書も入ってますんで、後でみんなで確認しちゃってくださいねっ」



「必ずやご友人を見つけてきます」



「このポーチはお嬢様とおそろいで貰ったものなんで、見たら絶対気付いてくれますよぅ」



 大切な思い出の品を預かることに、より一層気が引き締まる思いである。


 旅立ちの日は近い。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ