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人狼夫婦と妖精 ツインズの旅  作者: 冬忍 金銀花
第四章 国盗り物語
173/257

第173部 グダニスクのドイツ銀マルク


「あ~そろそろポーランド国王に税金の支払いをしませんと~!」


 日頃、税金を納めない者にとっての残酷な問題が、そう国税である。地方税は名目が変わりながらおおよそ毎月のように納めている。


 グラマリナには別の意味で無理な国税の納入が迫っていた。自分が稼いだ金が無条件で吸い上げられていくからだ。農民が働いた分に対する国税は僅か!


 ここは、いくらグラマリナでも理解が出来た。だがグラマリナが自分自身の頭を使って稼いだお金から、国税を支払わなくてはならないのには理解出来ないのだった。


「どうして私のお小遣いを持っていくのよ! この泥棒!」


 という感想に行きつく。グラマリナが領主になって初めての税金。オレグは己自身でグラマリナに税金は支払っていないが、勝手に源泉税だ~といいながら上りの三十%をはねている。このお金が自分のお小遣いという認識なのだから、始末に負えない。


 ここに来ての濡れ手に粟の話が舞い込んだ。当然に飛びつく。今回の取引額は無制限だと言うリリー。投資の金貨を五千枚まで増してやれば¥¥--。捕らぬキツネの皮算用。グラマリナの皮算用は受けた金額のその10%は多大な魅力のある金額だった。


「私、狐だもの!」


「金貨五百枚、国に納税しましてもまだ手元には残ります!」



「ペール。確認するのを忘れていたが、」

「はい公爵さまの思いつきが、ですね。」

「そう言わんでくれないか。メイド壮のメイドを十人派遣する事の手筈はどうなっている。」

「はい十八日に我らはハープサルに着きますので、三月十七日着で予定しておりますが、何分、建設ギルドの都合次第にはなります。」

「そうだよな。メイドだけを運ぶ為に船を出すとか、在り得ないよな、」

「お金が第一でございます。公爵に置かれましてはお金は第二なのですが。」

「そう……だな。家族が一番大事だ。」

「ツンデレ女をンデレばいいのですが……。」

「俺は要らないぞ。村長むらおさに献上しろ!」





 1249年3月1日 ポーランド・グダニスク



*)グダニスクのドイツ銀マルク


 ソフィアとリリーはグラマリナの隠す貴族が誰なのか、とうとう調べても判明しなかった。トチェフ村の一件でグラマリナは早馬を走らせて、その貴族に知らせたから貴族は身を隠す。そのような事を思いもしなかったリリーは、グラマリナが勧めるお酒で我を忘れてしまった。


「それは強者の驕りですね。今日はゴチになります。これも接待のうちに入りますわよ。」


 と言っている時点でグラマリナに呑まれている。翌日は翌日でリリーにも大きな災難が降ってきた。目をどす黒くしたソフィアが欠伸あくびをしながら起きてきたから……。


「お姉さま、大きなクマを作られてお化粧ができませんわよ。」

「ふぁ~!!@@@@・?:::;」

「お姉さま、顔が歌舞伎役者の隈取くまどりそっくりです。?……ヒィ~!」


「リリー、よくもよくも私にビキタンの塩焼きをたんまりとそれも二度にわたって食べさせてくれたわね。私の顔がこんなに恐ろしく変わったのはリリーのせいだからね。あ、あ・あぁん?? わ・・っ・て・い・ま・す・よ・ね!」

「ヒィ~~お姉さま、顔が近いですヒィ~~~!!」


「あ、あ・あぁん?? わ・か・っ・て・い・ま・す・よ・ね!」

「ヒィ~~お姉さま、ヒィ~~~!!」


 二日酔いで逃げるのが難しいリリーは直ぐに捕まる。追いかけるソフィアはもっともっと悲惨で、自慢の銀髪ロンゲを振り乱していた。リリーを床で押さえ込んだ頭から垂れるソフィアの髪は毛先が針へと変化している。


「お姉さま、痛い。針で突かないで、痛い、わ~ごめんなさい。もう意地悪はいたしません、お許しください、あ~!! お姉さま~!!」

「リリー、チョベリー、チョップを受けよ!!」

「ヒィェェェ~~~!!」


 こんなだから、グラマリナには完敗するのだろう。


 翌々日、グダニスクへ戻ってオレグと合流した二人。


「お兄さま、これこれしかじか、お姉さまがビキタン食べて死にました。」

「おおそうかい。で、俺の前に居るのは誰だい。」

「歌舞伎役者のゾンビちゃんです。まだまだ顔が戻りませんが。」

「オレグ、あんたも私とそっくりなのね!」

「へっ、俺ってそんなに変か!」

「オ・レ・グ。私が変だって~? あ、あ・あん??」

「こ、怖いよソフィア。」


 オレグはリリーの作戦を聞いて乗り気になっていた。


「それでグラマリナが隠す貴族は判ったのだろうな!」

「え”!、あ、しまった。……ごめんなさい歌舞伎の観覧で逃しました。」

「あ~そうだろうと直ぐにピンときたよ。もう地下に潜って出てこないだろさ。損したなリリー。」

「はい。」


 リリーは色々怒鳴られる事はなかったが、シュンとしおれてしまった。三月一日になった。グラマリナからはまだ連絡がない。


「グラマリナのやつ、貴族をどこまで隠しに行ったのか。」

「はい、それなんですが、ポーランド王へ謁見しに行くと言って館を出ているのですよ。理由は税金の納入というらしいのです。」

「税金で王に謁見? それ可笑しいだろう。まぁ対エリアスへの口実だから不思議ではないがな。」

「それでお館さまはどこに滞在されてあるのでしょうね。」

「あの別荘でもないようなのです。メイドの出入りが少なくて、とてもとてもあの強靭な胃袋を満たすだけの食材が運び込まれていません。」


 オレグ、リリー、オレグ、ソフィア、リリーと、会話が続いている。隣室で聞き耳を立てられているとも知らずに。


 オレグはエルザの勧めでいまだにパブの一室に連泊している。隣も連泊中で。


 グラマリナへにはオレグらの会話が筒抜けになっていた。またグラマリナは狡猾にも一番奥の壁を薄く造らせていた。奥はグラマリナ専用で宿泊できるのは、デーヴィッドやエルザの家族か親戚だった。


「いい、ここは壁が薄いから静かにしてちょうだいね、お宿の代金はその分加味しているから。VIPルームで、とてもお得価格だから。」

「わ~嬉しい!」


 加味と言われて嬉しいと言うのが理解不能。きっと聞き流しているのだろう。事実、宿代は安くはなかった。人間は途中は聞かないで最後は聞くという性質。


 だから『VIPルームなので、とてもお安くしていますよ!』と聞こえる。本来、ただで宿泊させてもいいのだが。

 

 この部屋は通年の貸切になっている。エリアスと来た時はかならずこの部屋に宿泊する。またグラマリナの行動が、エリアスに分かるような御者が付いていた時とか。それ以外は別荘に宿泊している。メイドたちはグラマリナがどこの貴族かは全く知らされてはいない。おおかたドイツから来ているのです、と言っているのだろう。


 グラマリナがリリーから受け取ったコーパルを、貴族Aに届けていたその代金がようやくグラマリナの手元に届いたのだ。グラマリナはエルザを介してリリーへ伝えさせた。


 会場はこのパブの宿だ。


 グラマリナは手持ちの金貨を二~三日おきにドイツ銀マルクへ両替しているが、外出できないから全てエルザを通していた。ハンザ商館でエルザはにっこりとほほ笑んで『パブのお釣りよ、お釣り』と言っていた。バリバリの不審な動きの金貨の量。


 オレグもこの動きは知っているというか、当然予想されることだったので銀行業務の受付にはそれなりの金子を渡していた。


「転勤いやか、両替に口出すな!」


 と脅しであるのかも知れない。


「船に乗りたいか、両替の金額も教えろ!」


 この事実は当のグラマリナも把握していた。これはグラマリナ自身にも有効であったから。


 オレグはオレグでハンザ商館にも脅しではないが、ドイツのハンザ商館を通して出来るだけたくさんのドイツ銀マルクを置いてくれるように頼んでいた。


 ハンザ商館長にも金子を渡しているのだろう。または「俺の預金金額を全部引き出してやる!」とか言っていそうな気もする。


「オレグさま、もうすぐ春のライ麦の輸出が始まりますので、かような莫大な金貨とドイツ銀マルクの両替はとてもとてもできません。」

「あ~なんだって? 出来ない? それではここの預金は全部ドイツに移すしかないのかな~!」

「はい仕方ありません。出来ないものは出来ません。金貨五千枚を銀マルクへの両替、それは愚の骨頂でございます。」


 オレグとグラマリナ、それに貴族Aの三人でドイツ銀マルクを買い漁るのだから、ハンザ商館にしてみたらいい迷惑なのだ。手数料はほとんど貰える事がない。


「ドイツ銀マルク。レートが五%でどうだ!」

「はい喜んで~!」


 ハンザの長はオレグの五%の金額に目がくらみ、グラマリナ(エルザ)の両替を断ってきた。これが前日の三月一日。これでグラマリナのドイツ銀マルク獲得作戦が終了した。この動きは貴族Aにも知らされたので急遽、ドイツ銀マルクがグラマリナの元に送られてきた。


「オレグさん、明日の三日にお姫様が会いたいと言ってきたよ。場所はオレグさんの部屋をご指定だったがさ。夕食は鯨肉でぱ~っと、ね!」

「あぁいいぜ了解した。だが鯨肉は勘弁してくれないか。俺には金貨が無いのだからさ。」

「だったら銀貨でいいよ、た~んまりと貯めこんでいるのだろう?」

「おいおい俺は知らないよ。」

「そう、しらばっくれないでいいのよ。私、知っているんだからね。」

「エルザ、そんなことを俺に言っていいのか? 明日からは違う女将が厨房に立つだろうよ。」

「ヒェ~!! オレグさん、それ、内緒にしてください。クジラを出します。」

「おういいぜ。クジラを出してくれよ。」

「はい(有料で)出しますから!」


 と言うエルザだった。(あ~お館さまには聞かれた~!)と嘆くエルザだった。厨房に戻ったら一枚の紙が天井の隙間から落ちてきた。グラマリナの通信文なのだ。


「あぁやっぱり。……クビだと書いてあるわ~!」


 残念エルザが出来上がった。


 ペールは独自にドイツ潜入をしていた。リリーのゲートを通してオレグはペールに帰宅を命じた。


 通信では埒が明かないからとソフィアとリリーが出向く。


 それまでの内容は随時送られていたが、かの箱に手を入れるのが怖いのか、ブタの手足に手紙を括りつけて差し込んでいた。


「同じ肉の手ですので!!」


 と言うのだった。その嫌がるペールを説得してゲートで飛んで帰るまでは、丸一日も費やしていた。だからオレグとグラマリナの会合には遅刻している。嫌がるペールの最後は顔面パンチだったようで顔が

腫れて色づいていた。


「聞いてくださいよお兄さま。ペールさんは逃げて逃げて、捕まえるのがとても大変だったのよ~。私にブタの足を投げつけて、とてもとても抵抗するのですよ~も~イヤになっちゃう。」

「それで今でも気絶しているのか?」

「はい今女将さんが一生懸命に看病の冷たい水を、頭に掛けていると思います。別な意味でペールさんは終わるのかもしれませんね。」


 それはベギーとシン・ティも同じだった。この二人にはソフィアが担当してまたしても激しい、ドキャ・ファイトが繰り広げられたという。あの三人はリリーのゲートが安全とは到底思えなかったのだから無理もないだろう。以前キルケーが使った転送と同じなのだが、当然、理解は出来ない。


 こんなオレグとリリーの会話を聞いているグラマリナ。


「オレグ、もうよろしいかしら。私は待ちくたびれてしまいました。」

「それはテーブルで忙しく金貨を数えている右手が、お疲れ”なのですか?」

「え、あ、まぁ、そうですわ。早く金貨を二十枚ずつ積み上げる猫の手が欲しいのですよ、あ~疲れる疲れた~!」


「リリー黒猫の召喚を頼む。」

「キャ……ッ、」  

「ト!!」

「はい公爵さま。お呼びですね。」

「あぁそうなんだ。だからあ~してくれないか。」

「はい直ぐに銀貨を積んで差し上げますわ!」


「ねぇちょっと、私の金貨を積んで手伝いなさいよ、」

「泥棒猫に? 猫に小判なのに? ですか。それに?」

「え、あ、いいわ。私一人で数えるわ。」


 三人が金貨・銀貨を積み上げて、オレグとグラマリナが相手の金額を確認した。


「金貨三千枚ね。」

「おう銀貨三万枚、確かに。」

「それで?」

「はい手数料は別腹でお支払いします。金貨三百+三百の六百枚です。お確かめ下さい。猫の手を借りますか?」

「いいえ一人で十分です。」


 これが会合なのか、ただただ ひとしきり金貨と銀貨を数えるだけ!!。


「おう終わったから料理を運んでこい。手短に頼むぞ!」

「ニャン!」x2


 と二人は階下へ降りていった。


 金貨計算で六千六百枚。一枚が十万ですから六億六千万? 在り得ない! だがエストニアを買収するには、その十倍も二十倍ものドイツ銀マルクが必要なのは判っている。


「お館さま、目の毒ですわね。直ぐに私の境界へ収納しておきます。」

「いいえ、私の金貨だけはいいのよ。私の目の見える処に置いておきます。」


「それでリリー。お前、狐に化かされてどうする。バカ化!」

「え? なにがでしょう。こうやって金貨と銀貨を交換が出来て??」


「委託販売のコーパルの代金はどうした。銀貨で三千枚になったと俺には思えるんだが。……違うか!」


「えぇそうでしょうが、どうして??……あ! ああああああ・・・・。」

「分かったか、だからここは強引にだな、銀貨で三千枚分の金貨三百枚を取り上げろ! おい、そこの黒猫姉妹。やれ!」

「いや、いやよ。この金貨は全部私のよ、一枚たりとも渡しません。」

「そうかぁ?? だったらうちの姉妹も……やれ!!」


「へい公爵さま。消しますか!」

「そうだな、バルト海に浮かべてしまえ!」

「ひぇ~~~!!」

「………。」

「お許しを~!」

「どうぞ、金貨四百枚。」

「いや、今日は金貨三百枚でいい。色々とご協力を頂いたからな。」


 領主の妻に対して随分な口の聞き方になっていた。


「リリー、領収したらもういい。強制送還しろ!」

「オレグ兄さま、バルト海にですね!」

「いやアリスちゃんの元にだ。母が帰って来るのをとても楽しみに待っているだろう。」


 グラマリナはパブの宿屋に長く籠っていたから腹の肉が幾分目立つようになっていた。だがこのような待遇いや冷遇を受けたから腹は元に戻っていた。


 強制送還が済んだ。


「お母さんお腹が痛いの? ピーピーと音が聞こえたよ?」

「アリス、なんでもないのよ。お母さんは疲れただけだからね!」

「ふ~んそうなんだ。あまり儲からなかったのね!」


 話は元に戻して、


「お兄さま、すんでの所で金貨三百枚を損するところでしたわ。」

「そうだ、リリー今後は注意しておくれ。」

「はい。」


「オレグ。オレグはいったいどれ程のドイツ銀マルクをハンザ商館から両替が出来たのよ。銀貨で一億は在るのかしら?」

「いいや金貨で一億枚分だが?」


「わ! 素晴らしい!! ねぇオレグ。ここに出してくれないかしら。泳いでみたいわ!」

「お兄さま、これだけ集めたらどこかの都市は物価が上がり過ぎていませんか?」

「ドイツのどこかがだな俺には関係ない。もうエストニアは買収できるかな。それともまだ不足だろうか。」


「ルイ・カーン公爵さま。まだまだでございます。」

「おうペール。復活できたか。俺も最初は目を回して卒倒したもんだ。それでドイツの状況はどうだった。」

「はい大量の琥珀が売りに出されておりました。公爵さまの読みどおりでございます。それと売り出した貴族Aはこのグダニスクの貴公子らしいのです。」

「誰だ!」

「不明です。ただ金使いが荒い貴族が居れば判るでしょうが、無理かと思われます。」

「まぁ用心深い人物ならば表には出ないし、金も使う必要すらないだろうて。」

「では帰りますか。公爵さまは何かをお忘れのようですので……。」


「あ、そうだな、そうだった。俺の船がトチェフ村で停泊したままだ!」

「まぁお兄さまのドジ。お蔭でつまらない章になりましたし、私はドジの役で終わってしまいましたわ。お姉さまは出番なし。……うふふふ。」

「ばこ~ん、リリーの意地悪。カエルに押し潰されたのだからしょうがないのよ。判るのかしら、妹だからってしょせんは他人なのよ。人ですらないわ。」


 この一言でリリーはシクシクと泣き出してしまった。妖精のリリーにしたらとても受け入れることが出来ないソフィアの一言だった。


「お姉さま、私怒りました。オレグお兄さまにパワーを吸収されてババァになってしまいなさい。ゲート、オレグとソフィア強制合体!!」

「ぎゃ~、リリーお願い許して~、許して頂戴~ィ~~~~!」


「オレグお兄さまはニコニコよ、だから許すことはできません。そしてお姉さまが熱望した銀貨のベッドです。そこで頭も冷やして下さい。」



 トチェフ村に置き去りにされていた船がようやく出航できた。二週間ほどの間でライ麦を積めるだけ積んだボブ船長とギュンターは、


「おいおい、本当にこの分量を船に積まないといけないのか、次の寄港地では重たい石を積まないといけないんだぜ。」

「んなこと私には関係ありません。これでもまだ少ないはずです。残りは港に山積みですが、きっとリリーさまがどうにかしてくれます。」

「あの嬢ちゃんは底なしだからな、まだまだ運べるだろうさ。」


「さぁ、ルイ・カーン公爵さまをお迎えいたしましょう。」


 オレグは船に着いたら大いに歓待をする方だった。クルーの皆からは非難の嵐が吹きすさぶ。


「なんだなんだ、おめ~ら! 毎日が日曜日で良かっただろうが、午後4時から宴会で。……あ~何回宴会を開いたのだ??」

「ケッ! バァロウ。十四回に決まっているだろうが。船の物は全部飲んじまったぜ、それもこれもオレグが悪いんだ。」


 シビルが啖呵をさえずる。いつもの光景だ。


 船に着いたリリーはまたしても泣き出した。リリーご自慢の木製保冷庫のドアが破られて中身が無くなっていた。焦げ目がある。


「ゾフィなのね~、私、機嫌が悪いから私のパワーの糧になりなさい。……ソフィア。」

「ハイ!!」

「ゾフィを境界の箱に入れなさい。出口はこの船だからいいのよ。」

「リリー、ゾフィも殺してしまうの?」

「死なないわよ。さぁ早く押し込みなさい。」


「ゾフィ、ゴメン。私の代わりに死んで頂戴!」


 無駄に長くて文字が詰まった文章、読みにくいから最後はハチャメチャで!



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