8話
よろしくです!
「ただいまー」
ふう、やっぱり自分の家って落ち着くなぁ。
さて、今から何しよう。やる事がたくさんあるが、やっぱり自分の性能を理解しておかないと怖いよな。
けど、こんな所で全力のグーパンやったら家が吹っ飛ぶ。うーん、面倒だが仕方ない。
「母さーん。ちょっと出かけてくる。なんかあったら電話して」
「わかったわ。晩ご飯までには帰ってくるのよ」
「はーい。行ってきまーす」
☆★☆★☆★☆
さてと、とりあえず人がいなくて広い場所……。わからん。適当な山でいいや。よし。
「ふっ!」
一気に加速!あんまり誰かに見られるとまずいしな。
考えた事なかったけど、今ってどれくらいのスピードだろう?これ以上スピードを出すと周りへの被害が怖い。しかし、このままでは多数の人に目撃されてしまう。そうだ、屋根の上をこえていこう。一回やってみたかったんだよね。
「ほっ、よっ!」
……
うーん、以外と楽しくないな。
あっちの世界でもっとアクロバティックな動きしてたしな。いや、景色は全く違うが。あっちは岩だらけだったし、街の中で飛び回ろうものなら『うるせえ!』って怒られる。実際怒られた。だがその程度で勇者が止まると思うなよ。二、三時間練習して足音を立てない、屋根に飛び乗っても音がしない歩行法を編み出した。そのおかげで、隠密スキルと忍び足スキルがレベルアップした。日々精進である。
そうこう考えているうちに家の軒数が減り、木々が増えてきた。
「さて、この辺でいいか」
先ずは魔力の確認。
魔力は現在ほぼ満タンに近い。だが、やはり周りに魔力が感じられない。これでは魔力の回復ができない。早急に解決しなければ。
次にスキル。
魔力を使わないスキル。例えば、剣術や忍び足、魔力感知。他には炎耐性とかの、所謂パッシブスキルだな。再生は怖いのでやらないが。
「先ずは剣術が一番確かめやすいよな」
その辺に落ちている木の棒を拾い、構える。神経が研ぎ澄まされるのがわかる。目標は木。いけるか?
「ハァ!」
ズババっ!
一瞬のうちに4回ほど斬りつける。それ以降は木の棒がもたなかった。木に深い傷を入れると同時に、ボロボロになってしまった。
「ふむ、剣術はそのままか。次は耐性系いこう」
こっそり持ってきたチャッカマンを使い、手を焼いてみる。
うん、全く熱くない。耐性系も本題ないな。
さて、ならステータスはどうだろう。走ってきた感じ変化はなかったが……。うん、確かめようにも危ないし目立つからやめよう。
なら魔法だ。あんまり使いたくないけどな。まあ、まだたくさんあるしいいか。必要な事だ。
「【ファイアーボール】」
火の玉を手に浮かべる。無詠唱と魔法の使用は可能か。使ってみた感じ違和感は無かった。
僕はファイアーボールを消して考える。
割とチートですわ!
……気にしない気にしない。多少隠すのがめんどくさいだけで問題ない。それよりも次が本番だ。
「アイテムボックス………!」
あざした!