6話
よろしくです!
目を覚ますと知らない、いや見慣れていた天井が目に入った。
「あぁ…帰って来たんだな。本当に」
もう二度と戦いなんて事しなくて済む!二度と無理難題を言われる事なんて無い!何て素晴らしい!ルンルン気分で階段を下りていくと母さんが椅子の上に座っていた。
「やっと起きてきたわね」
「待ってたの?起こしてくれればよかったのに」
「久しぶりに自分のベットでゆっくりしたいでしょう。それに朝ごはんも作っておいてくれたみたいだし…」
こういう優しいところが本当に好きだ。鈴音はこういうところが母さんに似たのだろう。
「それで、何?」
「お昼から学校に行って先生に挨拶するわよ」
「あー了解。僕ってどういう扱い?何年生?どこの学校に行くの?」
「奇跡の生還者。二年生で鈴音と同じがつ学校よ」
「記者とかどうなの?」
「あら、以外と驚かないのね。記者どもは父さんと母さんに任せなさい。ねじ伏せるから。でも警察はどうにもできないわ。ごめんね?何か適当な言い訳作っておくのよ」
「………」
「それじゃあ準備できたら教えてちょうだいね」
そう言って母さんは部屋に戻っていった。うちの両親は何をしているんだろう?凄く気になる。
でもまぁ、面倒な事になら無いのは素直に嬉しいし、ありがたい。
しかし、鈴音と同じ学校か。変に騒がれたりしないだろうか?髪の色とかどうしよう。染めれるかな?後で相談しよう。
「ん?コレ鈴音の弁当じゃないか」
忘れたのかあいつ。しょうがない、ついでに持って行こう。後は制服に着替えてっと………。なんでもう制服が用意してあるんだ!?しかもサイズも少し大きいくらいだし!?
「母さーん。準備できたよー!」
☆★☆★☆★☆
「それでは明日からよろしくお願いしますね?」
「ははは、はい!こちらこそ!」
「……お願いします」
瞬く間に挨拶(?)が終わった。校長先生なんて何故かさっきから怯えているし、編入手続きもいつの間にか終わらせていた。母さんが。いや、普通に怖いんですけど。何をしたんだろう?
「「失礼します」」
「ありがとうございました!」
ありがとうございました……?
「母さん。何したの?」
問いかけてもただただ笑顔でいる母さんだった。
「ま、まあいいや。母さん、鈴音が弁当忘れていったみたいだからさ、ちょっと届けてくるね。後少しで昼放課みたいだし」
「わかったわ。なら、先に車に戻ってるわね」
「わかった」
さて、鈴音のクラスはどこだっけか。
あざした!