5話
よろしくです!
「おはよう〜」
「ん?おはよう鈴音」
そう言って眠たそうに起きてくる鈴音。そりゃそうか。昨日、というか今日の朝まで話してたんだし。大丈夫か学校。
「え、兄貴?あ、そうだった…」
「おいおい。忘れてたのか?」
ひどいやつだ全く。まぁ一年も経ったし、急な事だったからな。しょうがないのかもしれないが。
「何してんの?」
「久しぶりに地球の素材で料理をしてみようと思ってな」
「え!マジで!?」
「そんなに喜ぶ事か?」
「だって兄貴の料理超うまいし!やったー!」
「いや、久しぶりだから期待はすんなよ」
「うん!」
絶対分かってないだろ。
さて、何を作ろうか。朝だしガッツリしたのは却下。夜更かししてるし、元気がつくもの……。
知らん。そもそも具材があんまり無いしな。シンプルにベーコンエッグとサラダでいいか。
「できたぞ」
「早!」
「そうか?ただ、野菜切って、ベーコンと卵焼くだけだぞ?」
「いやいや、後ろから見てたけど野菜なんて一瞬で切ってたじゃん」
「んー、ステータスのおかげだな!はっはっは」
「ズルいー」
「はははは、早く食べないと冷めるぞ」
「いただきます。父さんと母さんは?」
「父さんは仕事。母さんは警察とかに連絡してる。あぁ、今日からしばらくうるさくなるぞ…」
「なんで?」
「だって『一年も行方不明だった少年が奇跡の生還!』みたいな感じになるぞきっと」
「あー、まぁ頑張ってね?」
「おい他人事みたいに言ってるけどお前も何かしら聞かれるぞ」
「えー!」
「『お兄さんが帰ってきてくれてどんな気持ちですか?』って」
「めんどくさ!」
「おいおい、『凄く嬉しいです!』くらいは言ってくれよ?」
「『凄く嬉しいです(笑)』」
「おい」
「ははは!それよりもう時間やばいから行かなくちゃ!」
「はいはい」
・
・
・
「行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい」
朝から元気だなぁ。さてと僕もいろいろやらなくちゃな。そういえば僕って今何年生なんだろうか。高2って扱いになるのか?それとも高1のままか?まぁお偉いさんが決めてくれるだろう。
とりあえずーーー
「眠い。寝よ」
日課の朝練も終えたし、二度寝しますか!
あざした!