2話
よろしくです!
「これでやっと…帰れる」
僕達はようやく魔神討伐を終えた。いろいろあった。最初はチートとは言えない力しかなかったけど、今では正真正銘チートである。いや、チートでは無いな。努力の力の成果だろう。
「そう、ですね。これでお別れなんですね……」
そう言って寂しそうな顔をするのは僕を召喚した張本人である、この国の姫、『ティファニー』。
一国の姫でありながら、回復魔法、攻撃魔法共に一流の使い手であるため、今回の魔神討伐に参加した。
「べ、別に寂しくなんか…悲しくなんかないんだからね!」
ツンデレのような発言をするのはこのパーティーの魔法使いである『テレサ』。魔法の腕は世界一で、古代魔法まで扱える。小国なら一人で攻め落とせるだろう。
「皆、悲しむでない。タツキが帰りづらくなってしまうだろう……」
いや、お前言ってるそばから悲しそうな顔するんじゃねえよ。嫌がらせなのか?こいつは、攻撃魔法や回復魔法といった、放出系などの魔法は使えない代わりに、剣術と身体強化の魔法に特化したザ・剣士である、『エレノア』
ちなみにみんな美少女である。
「そんな顔すんなよみんな」
そう言いながら光り輝く門に向かう。何でもこれが世界と世界を結んでくれるらしい。消えてしまう前に早く行かなくては。
「じゃあな、みんな。今までありがとう」
そう言って門をくぐろうとするとーーー
「ごじゅじんざまー!わだじも一緒に行きまずー!!!」
そう言ってついてこようのするのは獣人である『ミレア』。奴隷としてひどい目にあったのを助けてやったところ異様に懐かれた。
「【結界】!【エンチャント・金剛】!」
やはり来たか!だがなぁここは通さん!絶対に!
「じゃあな!」
今度こそ門をくぐると、視界いっぱいに光が満ちた。
あざした!