第一話
よろしくです!
「兄貴ー。コンビニ行ってアイス買ってきてよ」
そう言ってくるのは僕の妹の鈴音。親の良いところを受け継いだのであろう整った顔立ちをしている。ショートカットで、日本人らしい真っ黒の髪型。
「はあ?自分で行けよ」
そして、その兄こと僕。タツキ、天野タツキである。
「えー、ほら。私って受験生じゃん。だから買ってきてよー」
「…ったく。何買ってこればいい?」
少し妹に甘いだろうか?こういうのをシスコンというのかな?
「パルム!」
「……箱で買ってくるから後で半分こな」
「はーい」
パルムをチョイスするとは、なかなかだな妹よ。僕が好きなのを分かって言ってきたな?
「母さーん、コンビニ行ってくる!」
「気をつけて行ってくるのよ」
「へーい。行ってきまーす」
財布を持って徒歩で出かける。コンビニは近いし自転車も、スマホも必要ない。さてと、行きますか。
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「ありゃしたー」
コンビニの店員からやる気のない挨拶を言われ、コンビニを出る。アイスが溶けてしまう。早く帰らねば。
そう思って近道を通ると、急に地面が光りだした!な、なんだこれ!?魔法陣!?い、意識が…途切れ、る……。
☆★☆★☆★☆
「ようこそ勇者様!どうか我らの世界をお救いください!」
目を覚ました先で待っていたのはおおよそテンプレと言えるものだった。
あざした!