彼は今日も私の血をすする。
掲載日:2017/03/15
「……………っ……ごくん」
彼は今日も私の血をすすっている。
痛みはない。
彼が、痛みを感じないよう、気を使ってくれているから。
彼はとても優しい、私の初恋の人だった。
本当は、“ヴァンパイア”だったけれど。
出会いは、私の一目惚れだった。
告白すると、いきなり血を吸われた。
そのあと、こんな俺でもいいか?と聞いてきた。
私は、彼が大好きだった。
だから、いいよと言った。
その後、みんなに付き合うことになったと言うと、驚かれた。
どうやら彼も、誰とも付き合ったことがなかったようだ。
女子からは憧れと妬みの目が向けられたが……気にしないことにした。
それから、私は彼に血をあげ、彼からは、愛をもらった。
最初は偽りの愛だったけれど。
今は、本物だ。
私達は、これからも付き合い続けていくだろう。
ヴァンパイアの彼と、一緒に。




