8話 魔物生成
僕たちは現在アルトを出発して目的地もなくとにかく公道っぽい道を進んでいた。さっきの魔術披露会みたいなのが終わった後、一旦アルトに戻って馬車をまるごと買って出発した。
ガタゴトガタゴト
「暇だねー」
「そうねー」
二人とでのほほんとしながら呟いていた。
シーベに馬を誘導させてるから何もやることがない。
「こっちはとても大変なんですけど?」
ちょっとキレ気味のウィリスさん。
なぜ僕らは暇で彼女が暇じゃないか。
それは一時間くらい前に彼女が
「こっからは私がモンスターを練習台にするからあんたたちは暇してていいわよ!」
と張り切っていたらからだ。
鈴にあっさり負けたのが悔しかったらしい。
しかし、道中に出るモンスターは予想以上に多くて忙しく2分ぐらいの間隔でモンスターを攻撃し続けている。
「無駄口叩いている暇があったら攻撃しろー」
「ウッサイ!!」
とてもイライラしているようだ。魔術も心なしか雑味を帯びている気がする。
「流石にそろそろ休憩をさせてあげるか。」
「次、私やっていいかしら?」
「ん?、いいけど、なんか張り切ってるね?」
「さっき何個か面白そうな組み合わせが思い付いたから実践してみようかなって」
「おー僕もどんなのか見てみたいな、」
「ダメでも笑わないでよー?」
「笑わない笑わない、じゃあ、ウィリス交代だ!」
「まだできるわよ?」
「結構やってるから適度に休憩しとけー」
「自分でいった手前いいにくかったところだからよかったわ」
「なんだよ、結局そろそろ限界だったのかよ。」
「まあね」
「じゃあ狩ってくるわねー」
「おー頑張れよー」
「うん!!」
と元気よく馬車を降りてモンスターに向かっていった。
向かっていくときになにやら白枠を出してなにかをとりだしていた。
この辺にいるモンスターは
トレント、ガンロック、アースモールだ。
アースモールとは、地中を移動し穴から顔を出して土弾を撃ってくる。
しかし、あたってもそれほど痛くない。
泥団子を投げられてそれに当たるくらいの威力だろうか?
なんにしても特別強いモンスターはいない。
あぁそういえばアースモールもう一個ウザい習性があった。
それは、なにげ早い。
頭を穴から出して土弾を撃つという行動が2秒位しかない。どこから出てくるか分からないからその2秒は短いようだ。
「水弾!!」
「キュキュ!!」
「きゃあ!!」
「キュ!!」
アースモールの土弾は鈴の顔に当たりそうだったがとっさに腕で顔を隠したら腕に当たった。しかも腕に当たった衝撃で土弾が砕けて。結局顔に土が当たった。
一方鈴が撃った水弾はアースモールに直撃して、倒れていた。
同時のタイミングで放たれた鈴の水弾とアースモールの土弾はぶつかることはなく両方共に当たったようだ。
「あーあ鈴汚れちゃった。」
「鈴は気にして私は気にしないんだ。 」
「ウィリスそんな汚れてた?」
そういいながらウィリスを見ると土まみれのウィリスがいた。
「きたな!!」
「酷いわね、、、だいたい予想は付いたけど、それでもくるものがあるわ」
「ごめんごめん、てか水弾を自分にかけることってできないの?」
「無理ね、魔術師Lv10になれば雨系の魔術が使えるようになるけど。」
「じゃあ僕が水弾を使うってのは?」
「魔術の才能があればできるかもしれないけど、試してみる?」
「何をすればいいの?」
「なんでもいいからとにかく魔術を使ってみれば、魔術師の職業が取れるよ。最初は妥当に水弾あたりでいいんじゃないかしら?」
「よし、じゃあ一回やってみるか。いっくぞー」
「水弾!!」
僕の手のひらに水の玉が現れた
しかしその水弾は通常の水弾とは違っていた。その水弾は手のひらに落ちてきたのだ!
ていうか、手のひらにスライム?が乗っている。とてもプルプルしているぞ?
「は?」
「え!?」
そのままスライムは手から落ちていった。てか垂れていった?
そのまま地面につくとゲームでありそうな形になったスライム
なんかプルプル揺れている。
近寄って来たから触ってみたら嫌がらなかったから抱き抱えてみる。
ドロッとしないようだ
一応モンステで情報をとっとくことにした。
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マジックスライム
HP 50 MP 4000
職業
スライムLv1魔術スライムLv1
スキル
触手
相手に触手を絡み付かせる
魔術合成
魔術の合成魔術がつかえる
(初級魔術)
火炎弾・水弾・風弾・雷弾・土弾・ヒール・属性チェンジ(スライム専用)
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うっうん
なんだ、このスライム
ずいぶん強そうだね。
「こんなんだったんだけど」
そういうと僕はウィリスにスライムの白枠を見せた。
「まず、何こいつ、初めてみたんだけど」
「スライムってあるけど見たことないのか?」
「うん、町でも一回も名前すら聞いたことなかったしいま見たのが初めてだよ?」
「まあ、まずこの白枠見てみてよ。僕は標準が分からないからさ」
「まあいいけど」
見終わるまで僕はスライムと遊んでいた。
「どう?」
「え?何これ?ほんとにモンスター?」
「?」
「まず、HPは低いけどこのMPの高さはもはやAレベルのモンスターだよ!!?
しかも何より魔術をモンスターがつかえるのよ!!」
「さ、さあ?」
「しかも、このモンスターあんたの手から出てきたわよね?何かのスキル?白枠見してみてよ」
「別にいいけどそんなスキル持ってなかった気がするけど」
「白枠!」
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名前 黒瀬 進 (ライン=タリジト)
筋力 42
素早さ 601
知能 23
体力 31
HP5034 MP703
装備
鉄の剣、鉄の盾
覚醒 無し
職業
村人Lv2、領主の息子Lv5、船乗りLv2、魔物使いLv3、木こりLv1、採掘師Lv1、魔物生成師Lv2、魔術師Lv1
スキル
村人の力、領主の息子への期待、
船乗りの得、魔物使いの知恵、
テイム、モンスターステータス、ウッドクラフト
採掘への興味
魔物生成
魔術を作ったさいに属性の魔力を込めるとそれに応じた魔物が生まれる
込める魔力によって 魔物、能力、スキルが変わる
作られた魔物は絶対服従する。
モンスターボックス
自分のしもべであるモンスターはアイテムとして運べるようになる。
(F級魔術)
火炎弾、水弾、風弾、雷弾、土弾
ヒール
アイテム
懐中電灯、トレントの枝と実
硬い石、
所持金
金貨一枚
銀貨二枚
銅貨なし
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ふ、増えてやがる。ついでに魔術も使えそうだ。
「色々おかしすぎる点があるんだけど質問してもいい?」
なんかすこしこらえてるみたいにいってくる
「いいぞ?」
「なんでこんな全体のステータスが高いの?特に素早さなんておかしいほど高すぎるじゃない
こんなの毎日SかAの魔物を狩らないとこんなのにはならないわよ!」
「うーん、初めて白枠を見たときからそうだったからわからないなー」
「あんた、何して生きてきたのよ、、、」
あきれているようだ。
「一番低い知能でも高い方なの?」
「あなたぐらいの平均知能値は10ぐらいだもの、あなたは一番低い知能でも他の人の約二倍はあるってことだよ」
「へぇーじゃあ鈴はだいたい56倍あるんだね」
「ごじゅうろく、、、、、、もはや二人とも人を越えてるわね」
微妙な沈黙が痛い
「ま、まあいいわ、つぎ、、、、魔物作れるじゃない。ちゃっかり魔術も覚えてるし」
「たぶんそれらはいま出たんだとおもう」
「魔物を作るってことも聞いたことがまるでないんだけど」
「むこうでも魔物作るゲーとかほとんどなかったしなー」
「むこう?」
「おっとなんでもない」
危ない危ない。
つい向こうのことをしゃべってしまうとこだった。
「そう」
「そういえば鈴の新技まだ見してもらってないな。オーイ鈴ー」
「どうしたのーー」
「そろそろ新技見してよー」
「おっけーー」
鈴がモンスターを2匹つれてきた。
ガンロックとアースモールだ
「準備するねー」
そういうと鈴は手に大きな水弾を作った。そしてその中に何やらいれて水弾と混ぜている。
反対側の手には火炎弾をつくっている
「よしできた」
「バブルボム!!」
大きく作った水弾から泡のような水弾が何個も連続で出てきてゆっくりとモンスターにちかずいていく。
モンスターの目の前に先頭の水弾が着くとモンスターがその水弾を割っていく
そうしてどんどんモンスターの回りに水弾が集まったのを見て鈴が火炎弾を放った。
ドガァァァーーン!!!
迫力満点の爆発がそう遠くないところで起こっている
「おーースッゲー大爆発!!」
僕は拍手をしながら花火気分で見ていたがウィリスはちがった。
「なんで水弾が火炎弾で爆発するんですか!!?」
鈴がやったことがよくわからなかったようだ。
俺には何となくわかっていた。
たぶんこんな感じだと思う。
水弾を大きく作ってその中に市販の洗剤、ガス、を混ぜ混み、
それで水弾のなかに泡を作りそれをモンスターに飛ばす。
それをモンスターが割ったらガスがモンスターの回りに蔓延するしかし割らなくても標的がモンスターだからモンスターを通りすぎることがなくまとわりつくように近くにくる
まとわりつくまたはガスが蔓延したらそこに火炎弾をぶっぱなせば爆発するということになる。というわけだな。
ガスが売ってるかは知らないけど
モンスターはもちろんアイテム以外はなにも残っちゃいない。
いい火力だ。
「どうだったー!!?」
「結構おもしろかったよー」
「よかったー失敗しなくてー」
「けど二つほど欠点があるなー」
「どこ?」
「まず1つ目、準備はさきにやれるようにしたほうがいいよ?」
「うん」
「二つ目、こっちの方が重要かな。泡の飛んでいくスピードがおそすぎかな?速くするか、逃げ場のないように泡を飛ばした方がいいよ?」
「わかった!」
「私、 合成魔術練習したい。」
「鈴、教えてあげてくれない?」
「いいよ?でも、進はなにやるの?」
「剣術を強化したくてさ」
「だったら学校にはいってくれば?」
「学校?」
「この公道をずっと進んだ、とこにある町に魔術と剣術を教えてる大きな学校があるんだ」
『へぇー』
ウィリス「なんかハモってる上に微妙な反応」
俺らはもう体験してるしねー
高校生のほんの序盤だけだけどね
まあ、剣術と魔術を教えてもらえるんならいいかも、
「僕は楽しそうだから入ってみようかな。」
「じゃあ、進がいくんなら私もいこうかな。」
「ちょうどこの時期に入学試験やってるから受けられると思うよ。」
「お金とかはどれくらいかかるの?」
「だいたい金貨一枚くらいかな。色々揃えなきゃいけないから」
「でもSクラスになれば入学金と授業料はタダだよ」
金貨一枚だと誰か1人しかは入れないな。どこかで稼がなければ。
「何クラスまであるの?」
「上から順にS、A、B、C、Dクラスまであるわ」
「どれぐらいのレベルかわかる?」
「流石にそこまではわからないよ」
「そっか、まあ、その町までいってみますか。」
「「おーー!!」」
俺らはつぎの町、ラルバへと向かった。
どもども!クロ課長です!
最近はちょっと試験が近くなってしまって投稿が遅くなっていってしまっていますが1週間に最低1話分は投稿するつもりですのでぜひ!見捨てないでください!
まあ、今はまだ全然認知度がないですが!目標はランキングではなく!百人がこの小説を読んでくれればとっても嬉しいです!
最後に誤字脱字がある場合はコメントください!!
クロ課長でした!!