表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
捨てられ勇者は這い上がる?  作者: スカイラビット
第一章~勇者捨てられる?編~
4/25

第3話~冒険者とギルド~

~聖フィローネ王国・城下町~


「はぁ~。やっと城下町に戻ってきた。」

行きは気にしていなかったからだと思うけど、結構な距離走っていたみたいだ。だって・・・もう完璧な夜だよ。

 ただ、町を歩いているとわかるが、明るいガスランプのような明かりが灯してあって結構これがまたきれいだ。

夜だからか人がいない分町の通りの広さなどがよくわかる。

この大通りだけやけに道幅が広いんだ。

たぶん草原からの入り口だと思う門から一直線に伸びているのは僕を見捨てた聖フィローネ王国の城が立っているから、ここまできれいな大通りになっているのだろうね。

 さて、少しは見てもまわったし、レストランみたいなところと安い宿を探さないと。


「おい。こんな時間何してんだい!人さらいにあうぞ!!」


声をかけられたほうを向くと威勢のいい30代くらいの女の人がいきなり声をかけてきていた。

「すいません。この町がはじめてなものでして、近くに安い宿と定食屋さんはありますか?」

「えっ。あんた冒険者やってんのかい?」

どうやら外にこの時間帯に外を出歩くのは冒険者だけらしい。

「いえ、違いますけど・・・あの、よかったら冒険者って何か教えてくれませんか?」

・・・唖然とされた。開いた口がふさがらないようだ。冒険者というのは、この世界じゃ常識のようですね。

「あんたそれ・・・本気で言っているようだね。なら教えてやるからうちの宿へ来な。今日だけ安く泊めてやるよ。」

「本当ですか!じゃあ一晩だけよろしくお願いしますね。」

よかったぁ。さっそく泊まる場所ができた。機嫌を損なう前についていこうか。


    ◇    ◇    ◇    ◇


「ほら。ここだよ!名前は、冒険者ギルドの宿『ホテル・アステカ』だよ。」

「ここですか。きれいですね。」

「あたりまえじゃないか!バカにしているのかい。おまえは!!」

「いえ、そういうわけじゃ全然ないです。

まずいまずい。止まる場所がなくなっちゃう。

 そういえば、ギルドってなんだろう?ゲームとかでよく出る。組合みたいなところなんだろうか?

「とりあえず今日は銅貨50枚だよ。明日からは、きちんと銀貨1枚払ってもらうよ!」

「あ・はい。分かりました。」

そう言って手を出してきたので銀貨を50枚ほど払うことにした。

「二階の一番奥の部屋だよ。」

「ありがとうございます。あと近くに定食屋はありませんか?」

「家で良けりゃ銅貨20枚で日替わり定食でも出すけどそれでいいかい?」

「あ・・ありがとうございます。」

「いいってことよ。今日は人が少ないんだ。止まる人がいるだけましさ。」

そういいながら焼肉定食を持ってきた。何肉かはわからないけど、まずくはないと思う。そう信じる・・・いやそう信じたい。

というわけで


パクッ


「おいしい!」

「あったりまえよ。バカにしてんのかい。」

「いえ、素直に出ちゃうだけです。」

おいしいのでぱくぱくと食べる。結構な勢いだと自分でも思うくらいだからね。


    ◇    ◇    ◇    ◇


あの後聞いたことで分かったことがある。


 1つ目が、この世界には『冒険者』と呼ばれる、ギルドでお金を稼いだりしながら自由に生きる人たちがいること。

2人に1人が冒険者だというから、かなりの人がやっているんだろう。

ただやっているといっても、身の安全のために訓練としてやっている人もいるので、実際活動している人は5人に一人だそうだ。

冒険者にはランクがあり。


Eランク:初心者冒険者。Eランクモンスターを自力で倒せる。だいたい1週間程度でDランクに昇格する。

Dランク:Dランクモンスターを自力で倒せる。1年程度でCランクに昇格する。冒険者の2割がこのランクにいる。

Cランク:Cランククエストがクリアできるようになる。冒険者人口の中でおよそ4割を占める。もっとも多いのがこのCランクだ。

Bランク:Bランククエストがクリアできるようになる。現在、冒険者のおよそ3割がこのランクである。

Aランク:Aランククエストがクリアできるようになる。現在、冒険者1割を占める。

Sランク:Sランククエストがクリアできるようになり。尚且つAランククエストまでを、単独でクリアできる。現在、冒険者のなかに1000人ほどしかいない。


と、6段階が一般的に使われている。

そして、Sランクの上にあと一つ

S+ランク:Sランクのクエストを個人でクリアできる。

という条件でやれるらしいが10人いるかいないかという人しか持っていないそうだ。


 2つ目が、『冒険者ギルド』だ。

通称『ギルド』で通じる程に、世界規模で各町においてある。

依頼を管理し、冒険者に委託する仕事をしている施設だ。

聖フィローネ王国にあるギルド施設の中で1番大きいのが、今日草原から帰ってくるときに通った門のすぐ近くにある。

聖フィローネ王国城下町支店、だそうだ。

ここで発行する『冒険者ランク証明書』を発行してもらえば、身分証明としても十分に利用できるそうだ。

この『冒険者ランク証明書』は先ほど示したランクによって、


Cランク:ギルドで販売している商品が1割引き。

Bランク:ギルドで販売している商品が2割引き。

Aランク:ギルドで販売している商品が2割引き。

     国境を、入国・出国税をパスできる。

Sランク:ギルドで販売している商品が2割引き。

     国境を、入国・出国税をパスできる。

     ギルドの施設すべてを半額で利用できる。

S+ランク:ギルドで販売している商品が5割引き。

      国境を、入国・出国税をパスできる。

      ギルドの施設すべてを半額で利用できる。


というように、いろいろなことで便宜を図ってもらえるみたいだ。

捨てられ勇者とはいえ一応は勇者だし、なんかあってかり出されて、何もできないずに死んじゃったらいやだからギルドに明日入会しておいたほうがたぶん後々得をするんだろうな。

後は、文字をどうやって覚えるかだな。

話す言葉や文章の組み立ては話していてほとんど変わらないし、とりあえず五十音表みたいなのをつくって見ながら本を読んでいけばいいかな?

これに関しては今のところ他のいい案はないし。

最後の問題は、具体的にこれからどうするかだな。

まずはこのまま静かに暮らす方法だけど、ただ仕事を見つけても今は得意なことがほとんどないしな。

やっぱり冒険者としてクエストをこなしていくのがいいかな。

こっちは戦い方を弱いモンスターと戦いながらでも工夫していけるしな。

案として今のところ2つだけど、現実的にもやる気的にも第2案の方がいいかな。

よし!今後の予定も決まったし今日はぐっすり寝よう。いろいろとあって疲れたことだし、


「おやすみ」


寂しくなったのでさっさと寝る事に僕はした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ