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捨てられ勇者は這い上がる?  作者: スカイラビット
第二章~迷宮『フィアー』~
15/25

第1話~攻略開始~

しばらく1週間に1度くらいになる予定です。

「これが迷宮か~なんかいろいろ浮いているね~」

ザシュ!

っていうか異世界とはいえ、元の世界との見た目の違いは技術力と魔法ぐらいだと思っていたんだけど・・・

スパン!


浮いている岩(しかも動く)

ガキンッ


重力の反転

ゴッ!


モンスターが湧く(一応迷宮外では卵などで生まれる)

バシャ!


など、迷宮の中は何でもありみたいだ。

「外と違いすぎるでしょ・・・」

「そうですか?まだましな方ですよ。」

スパッ!

「これでマシなんだ・・・」

シュタッ!

「迷宮を放っておいたら中のつくりが複雑になっていきますよ。」

エルがシルフィアの話に付け加える。

サクッ!

「そうそう!いきなり細道が小部屋になってモンスターが出てきたりもするよ。」

ボォォォ!


「そ・・・そうなんだ。」


スパン!

「いきなり一人だけ転移されたりする悪質なトラップとかもありますしね。」

「しかもそういうトラップで転移された場所は大抵迷宮の守護モンスターの1匹がいるから、死ぬよ。」

ザシュッ!

「でも倒せたらチャンスじゃないの?」

ガキン!

意外とリスクの高いことするな、バカなのかな?

ボトッ

「無理無理、基本的に転移される人の苦手なことができる守護モンスターに飛ばされるから。」


訂正

迷宮は狡賢く、えげつないです。


「それって即死トラップと言い換えてもいいんじゃないかな・・・」

スパン!

「そうでもありませんよ。」

ズドン!!

「え?だって勝てないんだよ?」

「だ~か~ら~!」

パシ!

「転移されても戦わないで必死に逃げれば、なんとか生きて迷宮の安全地帯に行けるの!」

「ただし、真っ向から勝負して、勝てない!って悟ってからでは逃げ切ることはほぼ不可能ですよ。」


こんな話をしているが

現在、迷宮の第1層を僕たちは猛烈な勢いで斬り進んでいる状況なのである。

入り口に近いからなのか、10Lv程度のリトルゴブリンやリトルオークがよく来る。

ただ、くるモンスターのほとんどを、エルが斬り飛ばすか突き飛ばしている。

その結果として、エル以外はひたすらマラソンをしているような状況になっている。

倒した総数はすでに50体をゆうに超える。


「あとどのくらいで2層に行けるんだろう?」

迷宮に入ってからおよそ2時間がたっているのだがまだ第2層へと続く階段は見つかっていない。

「もうそろそろ階段が見えてきてもおかしくはないのですが・・・」

「あ!あれじゃないかな?」

エルが指差した先には階段といえなくもない下層へと続く道があった。

「きっとそうだよ。早く行こう。」

「やっと地下2階だぁぁ!」

カチッ!


「え!?」


「「「うわぁぁぁぁぁ!!」」」


僕たちは何の抵抗もできず突如できた穴へと落下していった。


    ◇    ◇


ドサッ!

「いったぁ!」

僕は体勢が上手くとれず地面に背中から激突した。

背中をさすろうと思って体を起こそうとしたとき


「きゃぁぁぁ!」


シルフィアが僕の真上に落下してきていた。

「うわっ!」

ボフッ!


「ふごっ!」


案の定避けきれずに潰された。


トスッ

エルはきれいに着地をした。

さすが獣族。

そんなことを口にしていたら

「ふぅ。何抱き合ってるの?シルフィアとそらは。」


「抱き合ってなんかいません!」

バシッ!


「ふごぉ!?」


理不尽にもシルフィアにたたき飛ばされ、迷宮の壁に激突した。

「おーい。そらの意識飛んじゃうよ~。」

「す・すいません!大丈夫ですかそらくん!」


「だ・大丈夫らいひょうふですでしゅ


「みんな~だいじょうぶ~?」

アルがゆっくりと降りてきた。

羽があってずるいな。


「で、ここは迷宮のどこらへん?」

「う~ん。しらない?」

そういいながらアルは、落下地点であるこの大部屋をぐるっと回って、


「ここ、きっと迷宮の中間そうだよ。」


「なんで?」

「それはね~、魔力結晶レベルの濃縮された魔力によってできる魔力痕がここの至る場所にあるからだよ~」

「へぇ~。魔力痕は誰にでも見えるの?」

「見れるのは妖精と・・・」

「妖精と?」


「「くあ~!」」


「あ!そろそろコルの実をあげないと・・・」

シルフィアが突然鳴き出したコルックとクルックにコルの実を与えるためにバッグをごそごそといじり始めた。

こんな時でもきちんと面倒見るんだ・・・。

シルフィアには危機意識があるのか?

ついついそう思ってしまった。


「あと、ハイ・コルクルとかだよ。」

「ふ~ん・・・そうなの!?」

あの鳥、ほんとに何でもありなんだな・・・

『僕が、私が作った最強の動物』

とかに出てきそうな超生物である。

本当になんなんだろうか・・・?


「しまった。話ずれてるよ!話し戻すけど中間層が本当だったとしたら、ここから先はまだ誰も知らないんだよね。敵の強さも。」

「そうだけど、ちゃんと話も聞かずに来たから結局何も変わらないよ。」

「・・・そりゃそっか。」

確かに雪崩込むような勢いで迷宮に来ていたな。

そう考えるとさっきまでと変わらないか。

「あの~一応第1層しか通ってはいないので何も変わらないってことはないと思われますよ。」

「そういえばそうだね~」

「まあ、時間かからなくていいじゃん!さっさと進もうよ!」

「そうですね。」

「それじゃあ攻略再開!」


「「「おぉー!」」」


ここで考えていればこの先の苦労が減ったかもしれない。

・・・後々思うことになることをまだ僕たちは知らなかった。

前半部分で毎回のように出る擬音語は、モンスターをエルが斬り飛ばしている音です。

邪魔なようですが、あった方がいいと思ったので入れておきました。

読みづらいかもしれませんがご了承ください。

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