【御礼エピソード追加】婚約解消なんて彼女にとってはささいな出来事
こんばんは。どうぞよろしくお願いします。
誤字修正しました!ありがとうございました。
12/23エピソードを追加いたしました!ありがとうございます。
12/28続編を投稿しております。そちらも是非、ご一読下さい。
【続編】「婚約解消なんて彼にとっては昔の出来事」
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「ミンナザータ?なぜここに。もう婚約破棄しただろう?近寄るな」
帰宅前の集会が始まる前の講堂。明日の休みを前に浮き立つ生徒たちの中、下級生の女生徒と「不適切な距離」で周囲の眉をひそめさせている男がいた。
「不適切な二人」は前方の座席を陣取っていたが、彼らの横にやってきた女性、ミンナザータに向かって大声で吐いた「不適切野郎」の言葉に、騒がしかった周囲に静寂が落ちる。
あーあ、言っちゃった。こんな場所で。終わったな。
眉をひそめていた面々は同様にそう思った。私もその一人だ。
この二人は婚約破棄するらしい、と噂では囁かれていたが、本当の事情がよくわからない以上、誰もがこの話題には触れないようにしていたのに。
実際には、この男は親を通して婚約破棄を申し出て、親同士の話し合いで解消に向けての手続きが、今まさに進行中だ。不誠実でだらしのない男だけど、親を通す頭があっただけまだマシかと思っていたが、そうでもなかったらしい。これでは明日には全校生徒が知ることになる。
そもそも何故私がこの男の事情を知っているかというと、ミンナザータは私の大切な親友だから。
「このような場所での発言は、お控えになった方がよろしいかと。集会後に少々、お時間をいただきたくお願いに参りました」
私の大親友、ミンナザータことミンミが静かに提案する。生徒が集まる講堂で、まだ成立していない婚約解消について公の場所で話すべきではない、と判断したからだろう。彼女の思いやりだ。そんな彼女の気配りを、この男は一言で台無しにしやがった。
「悪いが放課後は予定があってね。なにかあるならここで、手短かに頼むよ」
私は私の親友を蔑ろにするこの男が大嫌いだ。だから席から立ち上がりもせずに発したこいつの発言にもいちいち向っ腹を立ててしまう。
ところで私、ナーダことナーデレイ・ジルバは、いわゆる美女の類だ。この国で美女といえば、背は高く顔立ちも体つきも「ハッキリ」しているものとされる。目は大きく眉は吊り上がり唇は厚めで髪色も「ハッキリ」した黒髪か赤髪が人気だ。服装も体のラインがバッチリ出るものが好まれる。そして大きな胸よりも大事なのが形の良い尻だ。尻の形は男女共通して大事なアピールポイントになっている。
本日の私は、瞳の色とマッチするグリーンのワンピース。流行の大きめに開いた胸元。その深い谷間には、赤髪に合わせた赤の宝石が光っている。その赤髪も流行の背中までのロングヘアスタイルだ。そしてなによりも尻。私の尻は「傾国の美尻」とまでいわれているのだ。美尻はまあ、嬉しいけれども傾国って。大体、尻で傾く国って何。
制服?学園に?ないんです。服装に関しても場の雰囲気に合わせることを学ぶのは学園の教育の一環だとか。他国の学生の制服を見ると、ちょっと憧れるけどね。
今日の私の仕上がりも、侍女にいわせれば天下一品、身内のひいき目として半分くらいを差し引いて評しても、独身女性美女ランキングにも食い込んでいける容姿であることには間違いない。自惚れではない。
対して私の親友のミンミは、小柄で凹凸が少なく全体的に色素が薄い。だから男どもは彼女の容姿を貶す。ふんわりとした雰囲気の彼女は、この国の美の基準からは外れているからだ。だから彼女の婚約者、あの不適切野郎も、彼女を貶し蔑ろにする。許せん。
今日の彼女は、きっちりとまとめた金髪に私が贈った髪飾りを挿している。彼女の薄いスカイブルーの瞳に合わせた特注品だ。あら嬉しい、つけてきてくれたのね、絶対似合うと思ったのよ!って、それどころじゃなかった。
この可愛さがわからないなんて、あの男は特大のアホだ!いやこの国の男は皆アホだ。どいつも人のケツばかりジロジロ見やがって。あら、つい本音が。失礼。
といった事情で、私たちへの注目度は学園でもトップクラスなのだ。この会話に気付き始めた生徒たちが、お互いつつき合ってヒソヒソ話を始めている。
「ではこの場でお話しします。お申し出のあった婚約解消につきましては同意いたしましたが、残念ながら当人たちが同意したからといって、すぐに認められる事柄ではないのです。大変残念ですが。その手続きの一環で参りました」
「残念」を強調しつつも、ミンミは小柄な背をいっぱいに伸ばす。ああ、彼女が気分を害している時にするしぐさだ。私は背筋が凍った。周囲の生徒も集会を始めようとしていた教師陣も、例外なく凍りつく。それだけでも彼女の影響力の大きさを物語っている。
「私の論文を、婚約者権限で持ち出した上、長期にわたって返却していないそうですね」
講堂はよく声が響く。音楽会なども行うホールなのだ。離れた場所にいた生徒たちも、何事かとこちらを注目し始めた。
「ろ、論文?なんのことかな?僕は、僕の研究の、自分で書いた、」
「王立研究所の文書保管院にあなたの署名入りで記録がございました」
ミンミが男の言葉を遮った。あの男、まさか ミンミの論文を真似ようとか盗もうとかしたんじゃあるまいな。やりかねないけど。
「も、もう返却したぞ!」
「一部、書き写しが紛れていました。すみやかに原本を返却願います。門外に出た論文に関しては、詳細な記録があるのです。こちらが足りないページです」
ミンミが紙を差し出したが、男は受け取ろうとしない。それでもミンミが差し出し続けると、隣の女がひったくり、ミンミを睨みつけた。
「なぜ私の論文を持ち出したのですか?」
「添削してやろうといっただろ?」
「お断り申し上げました」
「遠慮するなっていったろ?」
「……。警告しますが、あれは門外不出の禁書に指定されています。あなたが持ち出したのは抜粋ですが、それでも返却しなければ罰せられます」
「ば、罰せられる?」
「研究所の外に出しても影響のない部分であったとしても、婚約者権限で持ち出しているのですから、婚約が解消されてしまえばあなたは不当に禁書を所有していることになり、重い罰を受けます。解消が成立する前の返却をお勧めします」
周囲が静かにざわめいた。
そう、この小柄な可愛い親友、ミンミことミンナザータ・ハリージャは、とてつもない才女なのだ。新入生の頃から書き進めていた論文が王立研究所の禁書となるほどに。どんな内容なのかは知りたくもない。教えてもらったところで、どうせわからないだろうけど。
ミンミと、彼女の双子の兄、ミールことミルザール・ハリージャ様は、「歴史上最高」と称される天才兄妹なのだ。妹のミンミは主に社会基盤などの分野を、兄のミールは科学分野を専門にしているらしい。私には違いもわからない。兄のミールにも会ったことないし。というか、ミンミによると「変人の人嫌い」だという。双子の妹であるミンミがいうのだから本当なのだろう。
幼い頃からの天才ぶりゆえに、二人とも「大人の事情」とやらで婚約者がいた。兄の方はその「変人」ぶりが原因で早々に婚約解消したようだが、ミンミは長らく婚約関係を続けていたのに……。
「き、君は、世間とだいぶズレているだろう?へんな論文でも出されてはいけないから添削してやろうと持ち出したけど、手放しがたくなって……。別れるけど君との思い出の品が欲しかったんだ!それだけだ」
何を言ってやがる。どうもこの国の連中は派手好きで、恋愛ごとに関しても大げさにしがちだ。交際の申し込みも別れ話も劇的にやりたがる。だがこの男は思い出がどうとかじゃなく、論文の内容をどうにかしようと思ってたんだろ?真似るとか売るとか。ミエミエなんだよ。あらいけない。また、つい本音が。おほほ。
「思い出の品といっても、論文はいけません。そんなに思い出の品が欲しいのなら、あなたが散々貶した私の髪でも数本、差し上げましょうか?」
途端に男は顔をしかめた。その顔に「いらねー」と書いてある。ミンミは苦笑した。
「さて、私、そろそろ婚約解消の書類を提出に参ります。手続きはほぼ終わっておりますので、提出すれば即刻承認されるでしょう。その前に論文は返却した方がいいのでは?」
ミンミがにっこりと微笑むと、男は慌てて立ち上がり背を向けて走り去る。見送る一同から失笑が漏れる。
ところであの男の名前はなんだっけ?
「こんな場所であの人に恥をかかせて!婚約破棄された復讐のつもり!?」
あの男と「不適切」な距離を取っていた女生徒も席を立つと、ミンミにくってかかった。
「復讐……?なぜでしょう?私は最初から場所を移すことを提案しておりました。それに、あの方に復讐とやらをしたいのなら、黙って解消の書類を出せばよかったのです」
そうだ。そしてあの男が罪に問われる。その方がよっぽど「復讐」になる。問題は、ミンミがこの婚約解消を、復讐したいと思うほど気にかけていないということだ。ハッキリいえば、ミンミにとって、続いても破れてもどうでもいい。あの男のことも、どうでもいい。わざわざ「復讐」するほどのことでもないのだ。
女生徒は顔を歪めると、あの男を追った。あんな男でも追いかけるほど気に入っているならまあよかった。単に彼女はこの場に居づらかったのかもしれないけど。
「ナーダ」
ミンミが近寄って、私に声をかけてきた。
「ミンミ!かっこよかったわ」
私がいうと、ミンミは首を傾げた。
「今のどこらへんが「かっこよかった」のか私にはさっぱりわかりませんが、ナーダがいうならばそうなのでしょう。そんなことより、」
ミンミは髪飾りにそっと手をやった。
「に、似合いますか……?」
そんなことより、って。私は思わず吹き出した。
「そ、そんなに変ですか……?」
ミンミがショックを受けた顔をするものだから、私は慌てた。
「違うのよ、とてもよく似合ってるわ。さすが私!ミンミをイメージして作ってもらったのよ。あのね、思わず笑っちゃったのはね、似合わなくて笑ったのじゃなくて、婚約解消の騒動を「そんなこと」っていうのがおかしかったのよ!世の中には、婚約がなくなったら悲劇の主人公みたいに悲しむ女性も多いのに、ミンミにとっては、ただの髪飾りよりも些細なことなんだなって」
ミンミは口を尖らせた。か、可愛い。
「ただの髪飾りじゃありません。ナーダが贈ってくれた髪飾りです」
……ズッキュン。
「んーもう!ミンミったら!可愛いわ!可愛すぎる!あんな男にはもったいなかったのよ!で?書類はいつ提出するの?」
「論文の返却が確認され次第しますが、それがなくても明日の夕方には提出します」
「猶予は一日か。あの男に返却手続きがこなせるかなー。まずは書き写しが紛れていた言い訳とか?必死でしょうね。ざまみろ」
「ナーダったら」
「でもよかったの?もっと痛い目を見せてやってもよかったのに」
「いいのです。私は臆病者なので、やりすぎてあの方が必要以上に不幸になったりしたら、報復がめんど……、恐ろしかったり後ろめたかったりするのです。それに、私は自分が世間一般から、性格も容姿もずれていることは自覚しています。私にはどうでもい……、不満のない婚約でも、あの方には苦痛だったでしょう。それなのに長年、婚約者として我慢を強いてしまいました。あの方には、積極的に不幸になってほしいとは思いません。どこか遠くで幸せになっていただきたいと思います」
天使かな、この子?ホント、この発言を聞いて、世間の奴らがこの子に対する評価……、主に容姿に由来する評価を、少しでもよくしてくれればいいのにと願う。
私はミンミを抱き寄せると自分の豊満な胸に埋もれさせ、「な、な、ナーダ!」と真っ赤になるミンミの、明るい金髪を撫でた。
「静かに!集会を始める!」
ようやく先生方の呪縛?も解けて、集会が始まった。遅すぎるんじゃございません?
周囲はこちらをチラチラと見ながらも、話を始める壇上の教師に注目しだした。
この時は、この子をほっとくなんてアホばっかりだと思っていたけど、世の中にはアホではない男も多少はいると後日、知ることになるのだった。
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「もう少し、服装に気を配られた方がよろしいのでは?」
ああ、言ってしまった。親友のお兄様相手に。
ことの起こりは私の親友、ミンミことミンナザータ・ハリージャ嬢の邸宅にお呼ばれして、玄関ホールで彼女の双子のお兄様のミール様に偶然、お会いしたことだった。
お兄様はミンミと同じふわふわの金髪だったが、長く伸びて無造作に紐でくくられている。家にいるのに研究員の制服をだらしなく着て無精髭も濃い。あのシャツは何日着ているんだろう。背は高いがガリガリで、目の下の隈もひどい。服装だけでなく栄養や睡眠にも気を配っていないのが手に取るようにわかる。
私の言葉に、目の前の人物はみるみる不機嫌になった。
「誰にも迷惑はかけていない」
いやかけてるよ!
「……清潔と健康が密接に結びついていることはご存知でしょうか。不清潔なのは、見ていて不愉快なだけでも迷惑なものですし、その上、なんだか、酸っぱい匂いがしますわよ?着飾れとは申しません。最低限、清潔にすべきです。貴族社会の中で生きている者の努めです」
私はヤケクソになって言い放った。ミンミのお兄様の評判はミンミの評判へと直結する。いくら希代の天才でも、伸び放題の脂ぎった髪や無精髭にニオう口に正体不明のシミがついたシャツでは、どんな功績があったとしても評判はあっという間に地の底だ。貴族なのに自ら選んでそんな格好をしているとは。ミンミに迷惑をかけるな。
ミール様は黙って私を睥睨すると、くるりと背を向け部屋を出ていった。
「ナーダったらすごいです。お兄様を言い負かすなんて」
「言い負かすだなんてそんな。ごめんなさい、あなたのお兄様に対して」
「いいのです。私も気付かなかったし、家の者たちも言いにくかったのでしょう。後ろをご覧ください」
ミンミに言われて振り向くと、ミンミの家に仕える者たちが今にもこちらを拝みそうな眼差しを送ってくる。感謝されているらしい。
それにしてもミンミは、自分の兄の格好に気が付かなかったのか。この子も衣服など身の回りのことには頓着しないたちだった(ミンミは少なくとも清潔だけれども)。兄妹ってヘンなところが似るもんだ。
「君がミールを風呂に入れたナーデレイ嬢か」
「は?」
ハリージャ邸にお邪魔してからまもなく、所用で役所を訪れていた私は、見知らぬ男性に話しかけられた。ミールといえば、ミンミのお兄様だ。あの方を風呂に入れた?なんのことだ。人聞きの悪い。でも文脈から察するに、どうやらあの方はあれから、清潔に気を配るようになったとみえる。
「確かに私はナーデレイ・ジルバですが、どなたか存じませんが、誤解を生む言い方はおやめくださいませんか。ミールというのがミルザール・ハリージャ様のことでしたら、私はミルザール様の妹のミンナザータさんと友人で、ハリージャ邸にお邪魔した際、偶然ミルザール様にお会いしたので、「酸っぱいニオイがする」と申し上げただけです」
私がわざと周囲にも聞こえる声で言うと、見知らぬ男性は爆笑した。
「それであの男が毎日入浴するようになったという訳か!傑作だ。失礼、私はデグゼムという者で、王立研究所の研究員なんだ。つまりミールの同僚だな。あの天才は身の回りや人間関係には無頓着で有名なんだ。でも君のおかげで、あいつは髪も切って毎日こざっぱりとして職場に現れるようになったよ」
「私はなにもしておりませんが、そうですか、ミルザール様は学園で見かけないと思ったら、もう働いていらっしゃるのですね」
ミール様はミンミの双子なわけだから、私とも同学年だ。学園に通う年齢のはずだ。
「ああ、あいつはずいぶん前に飛び級して卒業しているからな。妹君にも是非、そうしてもらいたかったんだが、学園で友人と過ごす時間を大切にしたいといって……。そうか、君のことか」
「ええっ!そうなのですか!?知りませんでした……。私のせいでしょうか」
私の大親友ミンミも、天才と呼ばれているのだ。考えてみれば、学園で教えている学問なんて、彼女にはつまらないものなのかもしれない。
「我々としては、彼女には早く卒業して研究所に来てもらいたいんでね、そうだ、キミのせいだと言いたいところだが、学園に通うのは彼女自身の選択だ。それに、人脈を築くことも必要だからな。彼女には友人が多そうだし」
「私が彼女の素晴らしさを広めていますからね!」
「そりゃ頼もしい。ところでそんな君に内密に聞きたいんだが、彼女の婚約者、いや元、婚約者か。あの男はどうしてる?」
ミンミの長年の婚約は、先日ようやく解消した。あの男が罰せられもせず登校してくるところをみると、論文の返却は間に合ったのだろう。ミンミは寛大だけど、私はまだあの男を許していないぞ。
「彼も彼の「運命の相手」も、まだ学園におりますよ。居心地はかなり悪そうですが」
ミンミが「彼らには積極的に不幸になってほしいとは思わない」と言うので静観してるけど、あいつらを手助けもするつもりはない。ところであのクz……、あの男の名前は、なんだったっけ?
私の言葉に、目の前の男性はふと眉をひそめた。
「ですが、卒業も半年後ほどですから、彼らも今さら転学だの退学だのはしないでしょう。今のところミンミに接触することもなく、おとなしくしていますよ。私たちが目を光らせていますしね」
「ますます頼もしいな。卒業までよろしく頼むよ」
私は改めてデグゼムと名乗った男性を観察した。歳の頃は二十代の半ばといったところだろうか。この国特有の派手な顔の作り。イイ男の部類だが、浮ついた感じは受けない。研究員というからには賢いんだろう。けれど、いくらミンミのお兄様と同僚だからって、ミンミのことをよろしく頼まれる理由はない。
「お願いされる筋のことではありません。彼女は私の親友ですので」
私はそっけなく返した。男性はなぜかもう一度爆笑した。
「それもそうだな。邪魔したな。ところでその書類、字が間違っている」
慌てて書類に目を落とすと、男性の言う通りだった。しまった、やっちゃった。だが目を上げると男性はもうそこにはいなかった。
その後、数ヶ月が経った頃だったろうか。ミンミがほおを染めながら報告してくる事態となった。
「あの、ナーダ……。ゼラメート様をご存知でしょうか」
誰だっけ。私は心当たりがなかった。
「ゼラメート・デグゼム様です。彼はナーダとお話ししたことがあると……。役所で立ち話をしたと」
デグゼム……。ああ、あの、ミール様と同僚のオジさん。いや、二十代半ばくらいだったけど、十五歳の現役学生にいわせりゃ、あのくらいの年齢の方は十分、オジさんだ。暴論なのは認める。
「あの方と私、その……。こ、交際を、することになりました」
ミンミの言葉に、私の言語中枢が働きを停止したこと、無理もないとは思いませんか???
傾国の美尻(#^.^#)
ありがとうございました!
続編も是非、お楽しみください。