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コトノハ美術館
ことば は わたし
ことば は あなた
そらのげんごで つばさをやはし
うみのげんごで みずにいきる
わたし も あなた も
ここにはいない
わたし と あなた が 紡ぐ
その関係の網の上で
私も貴方も、ここにいる
言葉は私
言葉は貴方
館長より:
当館を最期までお楽しみいただき、ありがとうございます。
分かりきったことでしょうが、コトノハ美術館はこの世に実在しません。
インターネット上に投げ込まれた、わずかな文字列にすぎません。
しかし、同時にコトノハ美術館はこの世に存在します。
「コトノハ美術館? 訳が分からなかったな」
「コトノハ美術館! なかなか興味深かったね」
「コトノハ美術館……。面白くなかった」
「コトノハ美術館、感銘を受けました!」
貴方が心の中で呟いた瞬間、コトノハ美術館はこの世に生を受けます。
貴方が、
「ようこそ」と声をかけられるたび、客人として迎え入れられ、
「あいしてる」と囁かれるたび、あの人にとっての恋人となり、
「わたし」と自分に問いかけるたび、友人のことを思い出し、
「あなた」と呼ばれるたび、自分自身として生を受けるように。
貴方はコトノハを投げかけられたその瞬間に生を受けるように。
最期に、この言葉をどうぞ。
ミュージアムショップで、販売しておりますので、是非買って帰ってください。
それでは「さようなら」。




