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コトノハ美術館  作者: 百里芳
常設展示:「二重ガラスの向こう側のフロア」
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23/25

美々美々

顔の横の

しおれたの花弁におはよう

冷え込んだ

星とコンクリートの接近

枯れ葉に寝転ぶ

薄汚れた猫の腹を撫でて

泥だらけの雪だるまの

死にゆくを見る


あの人たちは言った

空を仰げ花を愛でろ歌を歌え

君の世界はこんなにも美しい

もっと美しいものに目を向けろ


僕は、ええ素敵な世界ですね(くそくらえ)と微笑んだふりをして

めをそらす


枯れて褪せた花は

風に揺れればそれだけでうつくしいのに




学芸員より:

私は、桜の花よりも梅の花が好きなんですよ。


もちろん桜の花も綺麗だと思います。

しかし、ひっそりと慎ましく、顔の高さに咲いてくれる梅の花の方が好きなんです。春だからってドンチャン騒ぎしたくないのです。


少しだけ、寒風で冷え込んだ心の底が温もれば良い。

私にとっての春の訪れはこの程度でいいのです、


静かに黙っているからと言って、あいつは春が嬉しくないのかとか言われましても、ねぇ?

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