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生きるために
血を、流せ
あざみのはなは
星影を仰ぎ
やわらかな心臓の
硬膜を剥いて
あらわになった
リンゴの果実の
風を感じる湿った肌の
じくじくと血を洩らし
疼痛を噛みしめ
朝を待ちながら
学芸員より:
私は子どもの頃、プラモデルが大好きでした。
作り始めると一時間や二時間あっという間に立ってしまったのを覚えています。
パーツをひとつずつ組み上げていく瞬間。私は自分自身が時間に溶けてしまって居なくなってしまったように感じるのです。
私は勉強が嫌いな子どもでした。
退屈な授業なんかは、なかなか時間が進んでくれなくて、いらいらとしたものです。どうにも集中することが教室の中ぽつんと、自分独りだけ置き去りにされた様な。
好きな事に集中している自分と、嫌いなものから分離している自分。自己紹介で話すのは前者、なんでしょうね。