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怪文書ミステリー

作者: 早苗月 槐

 探偵、楠亮司は死んだ。

 理由は殺人。

 銃で撃たれたのかも知れないし、毒殺かも知れない。

 でもその光景をしっかり脳裏に思い描いて欲しい。


 思い描いたかい?

 実は下手人は分かって居るんだ。

 いや、今決まったのかな?


 ところで君はシュレディンガーの猫は知っているかい?

 まぁ、こんな文章を読みにくる人だ。

 賢明な諸兄、いや、レディーかもしれないか、に解説は不要だね。

 そう。観測者が居なければ猫は死なないんだ。

 生きても死んでも、ね。


 だから、さあ、君はこの文章を読んで僕を殺してくれたんだ。

 この楠をね。

 ありがとうありがとう。

 そう、下手人は君だ。

 活字の世界は不便でね、生まれ落ちたら読む人が来る度生き返ったり死んだりしなきゃいけないんだ。

 でも僕が生きてたのは最初だけ、後は遺しておいた遺書さ。

 楽な仕事だったよ。

 安楽椅子どころか棺で解決、楠探偵ってね。

 じゃあ、さようなら。

 二度と会うことは無いだろうね。

 それだけは寂しいな。

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