目のない人形 8
今回もギリギリで投稿。
「っっはぁ!」大量の汗をかき、慌てて人形の下から飛び出す。
見たこともない生物を見た恐怖が俺の体温調節を狂わせている。
「見つからなくてよかった。見つかってたらまた目を取られてたかも」クマは恐怖など微塵も感じていない口ぶりで俺にそう言う。
人形の世界では、目玉が取られたりつけられたりするのが普通なのか?
「もう一つの目を探しに行く?」感情の整理がつく前にクマは俺に問う。
あんな怪物を見てしまった後で目玉を探しに行くのは正直怖いが、、それでもいくしかない。
「ああ、行こう」といい立ち上がる。
人形たちに感謝を伝え、先ほどの部屋に戻っていく。
扉を開け見た目の前の光景は、先ほどまでのものとは比べ物にならないほど衝撃的なものだった。
人の頭蓋骨だ。大小ある頭蓋骨が部屋の真ん中に山積みになっている。
「うっ、おええぇ」
その光景を見た時、この部屋に入り込んで初めて嘔吐してしまった。
目を背け続けた現実は、視界を取り戻したと同時に目の前に姿を現し、塞ぎ込んだ感情は吐瀉物と共に体内に飛び出た。
涙と鼻水と吐瀉物を地面にばら撒いている時、横目に、踏まれて粉々になった頭蓋骨を見た。
きっとさっき踏みつけたものだ。
移動するのに必死になっていたから。自分以外を慮ることなど忘れていたから。同じように視界を失い、「ママ」と呼ばれる人物に殺されたであろう人たちの死体を悪意なく踏みつけ生きながらえたのだ。
「大丈夫?次に探すのはあっちの部屋だよ。」
クマは吐瀉物の上で嗚咽する俺を心配することなく、淡々と次の目玉を探そうとしてくれている。
こいつはなんなんだ。この光景が見えていて、いや、この死んだ人達とも関わっていてこの反応なのか?
「お前は、なんなんだ。」
嗚咽と嘔吐が治ってからクマに問う。
「家族だよ。みんな」顔色は変わらない。人形なのだから。
今回他の方の作品見て改行してみた。やり方は適当。




