目のない人形 5
今回は頑張った
返答はしたが何をするのかはさっぱりなので幼い声に尋ねる。「ここ以外にも出られそうなものはあるのか?」俺の質問に幼い声が返答する。「あるよ。反対側に。」あっさりと答えられ自分の先ほどの頑張りが馬鹿馬鹿しくなる。「そうなのか。そっちは開くのか?」俺の問いを聞き、開けてみると言いながら幼い声が遠ざかっていく。遠くから開けれるよ!と声が聞こえたため、多少マシなへっぴりごしで歩いていく。前が見えない状態での歩行はやはり怖い。一、二と歩き、先ほど踏んだ何かを再び踏みながら進んでいく。反対の壁につきほっと一息をつく。目の前が見えないというだけでこんなにも疲れるなんて。だが、その疲れは無駄ではない。目の前にある扉を開け俺たちは部屋の中に入った。
「中には何がある?」再度幼い声に尋ねる。「お姉ちゃんのお友達がいっぱいあるよ。」いっぱいある?「人形とかってことか?」「そう。お友達。」なるほど、こいつも幼い声だが姉も同じくらいの年齢ということか。というか、「もしかして、ここは君たちの家なのか?」今でた疑問をぶつける。「そうだよ。聞いたでしょ?ここで何してるの、って。」そうだったのか。それは申し訳ないことをした。こんな夜に他人の家に迷い込んでいるのは、下手したら通報されかねない。早くここから出なければ。「俺の目はここにありそうか。」おそらく、こいつは目が見えている。片目だけ何らかの理由で見えなくなったのだろう。なら、目を探すのはこいつの方が適任だ。見知らぬ子供を頼るのは忍びないが、今はこうする他ない。「うーん、わかんない。」ゴソゴソと漁るような音がするが、そりゃそうだ。見たことない人間の目玉の判別などつくはずがない。ましてや人形だらけの子供の部屋に目などあるものか。早く外に出て病院にでもいかなければ。「ありがとう、やっぱり外に、、」「じゃあ、自分で探して!」俺の言葉を遮り幼い声がそういうと、布製でできた何かが突然顔に当たり、激しい痛みが目の付近を襲った。しばらく痛みに悶え、手を離し顔を上げる。暗闇がはれ、視界が滲み、血に塗れた人形が部屋いっぱいにある異様な光景が視界を取り戻した俺が最初に認識した光景だった。
誤字あるかも




