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目のない人形  作者: 凡ゝ
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目のない人形

下書き1。後1つしかストックないです。

1章

 嗅いだことのない匂いが鼻の奥を刺激する。ここは何処なのだろう。俺は暗闇の中から出られずにいた。公園から帰っていたことは覚えているのだが、それ以降が全く思い出せない。誘拐された?いや、手足を自由に動かせている感覚はある。瞼を開いている感覚もある。「誰かいませんかー!」大声で叫ぶ。反応はない。何処か工事現場にでも迷い込んでしまったか。どうやらここは光の入らない完全な暗闇のようだ。帰宅した時間から考えると十八時よりは後なのだろう。夏至を過ぎて二ヶ月ほど経っているとはいえ、未だ真夏の最中だ。光の入らない程の暗闇ということは、二時間以上見知らぬ場所で気絶していたということになる。今頃両親は相当心配しているはずだ。せめて連絡はしなければ。俺はポケットから携帯を出しサイドについている電源ボタンを押した、のだが。携帯の光が見えない。再度ボタンを押すが反応はない。壊してしまったかと焦り何度も押すが、やはり反応はない。電源が切れていると思い再起動しようとボタンを長押しする。バイブレーションは感じるが、視覚からの情報はない。気にしていなかった汗が背筋を伝い、流れる。唾を飲み込み、状況を整理しようとする。最後にいた場所はAと別れたT字路。記憶に残っているのは目のない人形の話。胸が強く圧迫され、呼吸がしづらくなる。光を発さない携帯が、嫌なタイミングで音を鳴らす。再起動したことを知らせる音だ。しかし、未だにこの目に光が入ってくることはなく、世界は暗闇に包まれている。携帯を持っていない手で、目玉を触る。蒸し蒸しとした嫌な夏の暑さは既に無いのに、体を伝う汗はさらに勢いを増していた。


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