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追放される氷の令嬢に転生しましたが、王太子様からの溺愛が止まりません〜ざまぁされるのって聖女の異母妹なんですか?〜  作者: 星井ゆの花(星里有乃)
正編 第二章

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第17話 リメイク版にアップデート


 昨日の夜は異母妹カルミアが、継母となるローザと散々揉めていたようだが、ルクリアは我関せずで普通に学校へと登校しようとしていた。出掛けようとするルクリアを引き留めるように、ミンク幻獣のモフ君が足元でちょこちょこアピールしてくる。


「もきゅもきゅ、きゅきゅん!」

「モフ君だけよ、この家の癒しは……じゃあ行ってきます」

「もきゅ、もきゅっ!」


 玄関口でカルミアがいないことを確認し、ミンク幻獣のモフ君と身近な使用人にだけ挨拶してこっそり出掛ける。

 これまでは御令嬢らしく車で登校していたが、カルミアと一緒に車に乗ることを強要されるとストレスのためしばらくは徒歩通学に変更した。ただでさえ、異母姉妹でギクシャクしているのにまさか父の再婚で更なる修羅場を迎えるとは思わなかった。


「ルクリアお姉様、おはようございます。昨日のことで相談があるんだけど……一緒に登校しても良い?」

「えぇっ? カルミア……おはよう。昨日は何だか大変そうだったけど、登校できるの? てっきりショックで学校はお休みするのかと」

「ふんっ舐めないでよね。入学二日目でいきなり休んだら、せっかく生徒会に入れたのにすぐ辞める羽目になっちゃう。訊いてよ、酷いのよモブメイドったら。実はね……」


 ほとぼりが冷めるまで再婚や継母の話題を出さずに生きていきたかったが、先回りしていたカルミアが屋敷を出たところで待ち構えていた。仕方がなくカルミアの相談とやらに乗りながら、異母姉妹で仲良く登校することに。

 延々と続く愚痴の内容で、再婚報告と共に何を揉めたのかを理解し、ルクリアは久しぶりに頭が痛くなる。


「それで、生徒会の広報係を馬鹿にされた挙句、ローザさんはカルミアの前世のお母さんだったってこと? 前世で家族だった人って現世でも家族になりやすいとか、そういう因縁って結構あるらしいわよ。あと、広報係ってブラック企業だと使い倒されて、離職率が高い職業ナンバーワンだから。過労死したり、そこも油断しない方が……」

「ブラック、離職率? 最後は過労死……そうか、それで不思議と広報係の席が空いていたんだ。わざわざ自己啓発セミナーまで受けさせたのも、私を使い倒しやすくするために……。前世の因縁の話とかも自己啓発セミナーで教えてもらったけど、役に立ったのは今のところそれくらいかな」


 普通に暮らしていると受けることさえない自己啓発セミナーを受講させられたカルミアだったが、あまり実生活で役立つ内容では無さそうだった。それよりも、ブラック企業めいた生徒会のカラクリに気づいてゾッとしている様子。


「まぁ広報って花形に見せかけて、雑用みたいなのもやらされるところも多いらしいし。体力のある新入生に下積みをさせるのに、丁度良いって思ったんじゃない? 乗せられやすい性格で、二十四時間フル稼働の体力の持ち主を探してるんだわ」

「結局、私はまだ新人だから今日からは地獄のしごきが待っているのね。危うく新人なのに花形に大抜擢で、忙しい毎日が始まると思ってたけど。二十四時間フル稼働って……忙しさの意味が間違ってたんだ」

「生徒会はそういう心構えでいくとして、ローザさんとは上手くいきそう? 前世の関係を修復するいい機会なんじゃない」


 カルミアの前世のお母さんが継母になった展開にも驚かされたが、考えようによっては赤の他人が継母になるより安心だとルクリアは考える。


「上手くいくはずないでしょう? しかも、この展開って乙女ゲームの攻略本に載っていないのよ。まさか、登校初日に家庭環境の変化で梯子を外されるなんて……まぁかなりシナリオからずれちゃったし、思い切って不仲設定のお姉様に相談出来るわけだけど」

「……貴女も乙女ゲームの攻略本を盲信し過ぎたんだわ。あっ……意外と貴女が知らないだけで、リメイク後の展開に実装されているんじゃないかしら。結婚相手になる攻略対象の枠が増えたり、意外な裏設定が公開されたり。異母姉妹で登校するシーンもリメイク版にはあるんじゃない?」


 乙女ゲームに詳しいという割に、カルミアは【夢見の聖女と彗星の王子達】のリメイク版の話題を出さない。ルクリアの感覚ではヒット作品は時を経てリメイク版が出て、結婚出来ないバグが解消されたり、裏設定の伏線が回収されるものだと思っていた。


「リメイク? 私の記憶じゃ、【夢見の聖女と彗星の王子達】は比較的新しめのゲームだった気がするけど。ルクリアお姉様も、転生者かも知れないんでしょう。記憶に差があるってこと?」

「悪いけど、貴女と違って前世の記憶が云々なんて語れるほど何も覚えていないのよ。リメイクっていうのもそういう気がしたというだけで、情報は覚えていないから。それで、相談っていうのは愚痴を聴いて欲しかったってことよね」

「ああ……うん。そういうことになるのかな、けどリメイク版か。私の知ってる乙女ゲームって古いバージョンだったのかな?」


 カルミアの愚痴が終わる頃には、無事学園に辿り着いていた。入学二日目から、二人で仲良く登校したレグラス異母姉妹に学園内では『二人はそれほど不仲ではないのでは?』というイメージが定着する。まるで、リメイク版の設定に内容を書き換えてアップデートするかのように。


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* 断章『地球の葉桜』2024年04月27日。 * 一旦完結した作品ですが、続きの第二部を連載再開して開始しました。第一部最終話のタイムリープ後の古代地下都市編になります。よろしくお願いします! 小説家になろう 勝手にランキング  i850177
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