憂鬱な出会い。
「はーぁ」
朝からもう何回目だろうか。まだ“入学式”すら始まっていないというのに。
というか何十分このさっむい廊下に立たされてるんだボ…ウッヴン私たちは…
一応自己紹介兼ねて現在までの状況を説明しよう。私、穂月 悠樹は朝起きてから何度もため息を着いていた。その理由は…そう。「ぼっち」だからだ!中学三年生まで勉強とお友達状態だった。おかげで県内でも有数の進学校に入学できたわけだ。しかーしコミュニケーション能力を幼い頃に全て捨てた結果…知り合いが居ない。いわゆる「ぼっち」になったのだ。恨むぜ神様。とまぁ愚痴を零してはいるが、この高校を選んだ理由はそう。「部活動強制入部」!これに限る。普通の人ならならいやだと言いたくなるところ私にとってみれば「青春」ができるんじゃないかと期待しているわけだ。が、会話ができない以上終わった。助けて〜神様〜
《新入生、入場》
あ、やーと動ける
《新入生、着席》
《只今から、2222、第222回生、入学許可式を行います》
《学校長挨拶》
・・・・
《新入生、退場》
今日はHRは無いらしい。その代わり部活動見学へいけだそうで…どこ行こう?
テクテクトコトコ
あれ、ここどこ?えーと部活動見学へ行こうと思って、運動部は無理だから文化部見に行こうと思って校内歩き回ってた…どこ?え、ぼっちが迷子はよくない。死んでしまう!
「キミ、新入生?」
知らぬ声。そして知らん人。シューズの色違うから上級生だろうな。もちろん話せる訳もなく。首を縦に振るだけ。
「ならさ、“放送部”来てみない?」
Why?ワンモワプリーズ?見てましたよね?私、話せないのよ人前では!
ま、逃げられる訳もなく。
「お、新入生?」
またまた知らんやつの声や。
「そうです!部室付近歩いてたんで話しかけて連れてきました!」
うーん、結構歩いた気が…
「キミ、名前は?」
「…(ワタシハナセナイノヨ)」
「なるほど。先輩の質問に答える気がないと。なんと生意気な後輩なんだ」
「!?(ナンテリフジンナ)…悠樹。穂月悠樹です…」
「言えるやん」
「じゃ、俺らも名乗らないとな」
「俺は部長やってる、海堂 遥輝」
「僕は冴月 誠人。悠樹ちゃんを部室まで連k(((連れてきた人だよ!」
「私は七種 菜都美副部長やってるんだ。口調が男勝りなのはここの2人のせいだと思ってて」
え、3人しか部員いないの?
まさか、これ、はめられた?絶対放送部入んなきゃ後で殺されるヤツですやん…
「今日は帰って大丈夫だよ」
今日「は」って…ま、帰ろ
・・・・・
結局…放送部に入部した