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青空と君  作者: 彌生 夜菟偽
1/1

4月11日

学校の屋上から見える空は、いつだって青かった。いつもいつもいつも灰色が青色を覆うことはなかった。ましては、それが水でにじむことなんて、あり得るはずもなかった。

1  4月11日

 空が青い、僕はこの春の空気ときれいに調和している空の青さが好きだ。不思議と心が透明になっていく気さえする。あんなことさえも忘れ去ってしまいそうだ。ただ今歩いてるところが、住宅街でなければのことだが。冒頭からポエムみたいなことを言っているが、実は今、複雑な気持ちになっている。というのも高校1年の修了式に僕の親友の優弥と幼馴染の楓がカップルとして誕生したのだ。高校二年の始業式の今日初めてカップルとなった二人の姿を拝むのだが、なんだろう…なぜか緊張する。

 ゴンッ!

色々と考えこんで周りを警戒していなかったため、電柱に額をぶつけてしまった。すると後ろから

 ブッ

と吹く音が聞こえた。恥ずかしさのあまり振り返るとそこには楓がいた。


「だっさ~」

笑いながらそういう彼女にムッとしながらもこういうのは無視が一番だと思い、まるで何事もなかったかのように、住宅街を進む。すると、楓は小走りで僕に追い着くなり

「ちょっと!なに、何かありましかと言わんばかりに無視決め込んでるのよ棗~」

と僕の頭をたたきながら言う楓。厳密にいうと身長が足りてないせいか頭というより首の少し上を叩かれた。因みに「なつめ」というのは、僕の名前である。

「ちゃんと頭に当てろよな、その小さな手を。」

嘲笑しながら言ってやった。さっき笑った仕返しだ。

「はぁ?私身長150センチもあるんだからね!それに毎日牛乳飲んでるからすぐに棗なんてぬかすんだから!」

「無理だろ、俺180センチもあるし」

そんなたわいもない話をしながら、住宅街を抜け、

交差点に差し掛かった。この交差点をまっすぐ通り、その先の商店街を抜けたところに僕たちの最寄り駅がある。あとは駅から電車で二駅、その後、10分ほど歩けば学校に着く。自転車通学というのも視野に入れていたが坂道が長いうえにちょっと急だということもあり、断念した。ちなみにここは東京のような都会と言えるほど栄えていない。むしろ少子高齢化が結構目立つ田舎とさえ言える。近くにある高校も僕たちの通う所ぐらいしかないし、駅だって無人駅だ。楓と適当な話をしながら結構な頻度でお世話になっている商店街を通り過ぎ駅に到着した。駅には、自販機が一台置いてあるだけ。椅子はない。そんなさみしい駅を離れ、学校の最寄り駅へと電車に乗り込んだ。


学校の前まで来ると流石に人の数も増えてきた。新学年のクラスは昇降口の前の掲示板に貼り出されている。紙が貼り出されている掲示板の横では同じクラスになれたのか喜びあっている者もいれば逆もいた。そんな人たちを横目にクラスの書かれた紙を見ると、僕は1組、楓は2組と書かれていた。因みに1学年3クラスで1クラスあたり平均30人だ。楓と教室の前でお別れをして、新しいクラスへと足を踏み込む。ほとんどの席はすでにうまっていた。教室を見渡すとみんなソワソワとしていた。黒板には、名前と席順が書かれていた。偶然にも右横の席が優弥だった。どうやら優弥と同じクラスだったようだ。席に就くとさっきまで机に伏せていた右横の彼は顔を上げた。

初めてなので温かい目で見てください。アドバイスなどありましたら是非教えてください

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