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No.9 白いミニスカート(挿絵あり)
天井を向いた俺の身体を、そいつは更にのしかかるように押さえ付けた。
「んなっ！？がっ！」
俺の背中は床に叩き連れられ、同時に上から、そいつの体重が圧迫する。
ーーく、苦しい……！
目を開ければそこに、白いミニスカート姿の見覚えのない女がーー俺に股がって言った。
「音羽柚木だな！？シークレットコード”を吐け！」
赤い髪のポニーテールで、キリッとしたツリ目の美少女。
細くモデルのようなスタイルだが、男の俺をしっかり取り押さえている。
突然何の事だか分からない。
ーー”シークレットコード”？？いきなり何なんだ！？
俺は当然、突き放すような態度で言い返す。
「訳わかんねぇ事言ってんじゃねぇーー」
俺がそこまで言った所で、女はサッと、自身の短いスカートの中からーー赤いスマートフォンを取り出した。
ワインレッドカラーの、手帳型スマホケース。
左手でパカっと開き、右手人差し指を画面に添える。
「アプリケーションーー”ナノハンドガン”」
刹那。
アプリケーションが起動し、女の右手の中に、突如コンパクトサイズのピストルが現れた。
細く小さな手のひらに収まるサイズの、３インチバレル。
まるで魔法か手品のようなそれを見せられ、俺は思わず言葉を失った。
そんな戸惑う俺をお構い無しに、女は銃口を俺の眉間に向けた。
