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オーディナル~昼は女子高生、夜はヒミツのエージェント  作者: Froncs
オーディナルリーダーの苦難
197/275

No.197 小香の誕生日1週間前

 俺はあのエメラルドという男に不信感を抱いていた。



「……不用意に近づかない方がいい。そんな気がする……」



「柚くん……?」



「単なる俺の勘だけど……」



 

 校門を出て最初の交差点に差し掛かり、俺は奈留と手を振って別れた。


 

「それじゃあ柚くん。私バイトがあるから」

 


「おぅまたな。がんばれ奈留」



 

 奈留は頭を下げ、アルバイト先のペットショップに向かっていく。


 振り返って帰宅しようとした所でーー



「あーっ!柚木くん!」



 学校の方から走ってきた、赤いパーカーの少女。



 ケースに入ったテニスラケットを肩にかけ、テニスウェアの上からパーカーを羽織って現れた。



「……愛菜?」



「ちょうどよかった!柚木くんに用があったんだ!って、あれ?今奈留ちゃんと歩いてた?」



「あ、あぁ。あいつはこれからバイトらしいがーー」



 そこまで言ったところで、愛菜はなにやら浮かない顔で呟いた。



「ふ、ふーん……いつの間に仲良くなったのよ」

 


 当然、既に同じオーディナルのメンバーだと口が裂けても言えず、俺は話題を戻してはぐらかす。



「俺に用ってなんだ?」

 


「そう!柚木くん。もうすぐ小香ちゃんの誕生日でしょ?何かプレゼントは考えてる?」



 妹の小香は来週誕生日を迎える。



 勿論盛大にお祝いしたい所だ。


 毎年ご馳走を作り、愛の込めたプレゼントを贈っている。



 愛菜はこちらから言わずとも、こうして毎年小香の誕生日を覚えてくれているのだ。



「そうだな。今年は何をプレゼントしようかな……」

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