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オーディナル~昼は女子高生、夜はヒミツのエージェント  作者: Froncs
オーディナルリーダーの苦難
187/275

No.187 神絵師様


 メール着信。ルビーからだった。



ーー柚木。急いでその女子高生を部屋から追い出してくれ。これは人に見せられる物じゃない。最悪襲って気を失わせても構わない。



 そうメールに書かれていた。



「いや構うだろ……!なに物騒なメール平気で送ってきてんだあいつは……!?ほんとにエージェントか……!?」



 俺がメールを見ながらぶつぶつ呟いていると、座っていた少女が、不審そうにこちらを見つめていた。



「……なにぶつぶつ言ってんの?キモいさっさと消えて」



 かなり辛辣な言い草だった。



 パープルカラーのセミロングヘアーで、サイドにリボンのような、キュートなヘアアクセサリーを身に付けている。


 

 整った顔立ちで、愛菜や奈留にも引けを取らない美少女と言えたが、俺が感じた第一印象は最悪だったーー

 


「ーー私は今仕事中なの。用がないならどこかへ行って。一人で集中したいのよ」

 


 少女はフンッと鼻を鳴らし、していた作業をするべく机に向き直した。



 そのノートPCにペンシルマウスで何かを書く姿勢ーー


 そして机に広げていた、切り取られていたスケッチブックの数々ーー



 奈留はその少女の光景を見て、何かを思い出したように前に出た。



「あ、あなたはもしかしてーー」



 机の上に広げてあったのは、素人と思えない美麗なイラストの数々だった。


 以前愛菜が俺に言っていた。

 この学園には、プロの現役イラストレーターがいると。


 そしてその少女が描くイラストに心当たりがある奈留は、目をキラキラと輝かせて少女の手を握った。



「ーーAlice先生ですよね!?あ、あの私!Alice先生の大ファンです!この学校にイラストレーターさんがいるっていう噂は聞いていたんですけど、まさかそれが、あのAlice先生だったなんて!」



 奈留が興奮気味で名を語るが、俺はこの手の話に疎かった。



「ありす先生……?」



「そうです!有名なアニメ化作品も手掛けた神絵師様です!『父親が連れて来た再婚相手が俺の元カノだったウケる』の小説知らないんですか!?」



「知らないし!なんだその、エロ本より気まずそうなタイトルの小説は!?」

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