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オーディナル~昼は女子高生、夜はヒミツのエージェント  作者: Froncs
オーディナルリーダーの苦難
186/275

No.186 驚かないようにする方法


「失礼します……っと」



 俺はノックをして、言われた通り美術室のドアを開けた。



 抑えた声を出したのは、万が一この美術室に人がいたらそれが分かるからだ。



ーー先日、俺はこれで奈留に正体がバレてしまった……



 同じ轍は踏まない。


 第一あれは、奈留という少女があまりに影が薄すぎたためだ。



 そして噂をすればなんとやらーー次の瞬間、俺の背後に聞きなれた声が現れた。



「酷いじゃないですか柚くん」



 突然現れた背後の気配。


 まるで幽霊に後ろを立たれたような、背筋が凍る感覚。



「わぁっ!?ちょ、おい!奈留!だからいきなり驚かすな!」



「誰も驚かせてなんていませんよ。柚くんが勝手に驚いたんです」

 


 この手のやりとりはもう飽き飽きだと、奈留は肩を落として言い返す。


 確かに、顔を見るなり驚いてしまう事に申し訳なさを感じるが……



「ごめん悪かった……けどもう少し、どうにかならないか?心臓が潰されそうなんだが……」



「私にどうしろって言うんですか……?私だって困ってるんですよ?」



「うーん……制服にイルミネーション付けるとか?」



「工事現場に立つ交通整理のおじさんですか!?嫌ですよそんな四六時中ピカピカした服着るなんて!」



「それじゃあ全身真っ赤な制服着て過ごすとか?」



「真っ赤な制服ってなんです!?全身大怪我でもしたんですか!?もはやそれ制服じゃないですよね!?ただのサンタクロースのコスプレですよねそれ!」



 俺と奈留が言い合いをしながら、美術室のドアを開ける。


 すると部屋の中ーー



「誰……!?」



 見知らぬ少女が、机にノートPCを広げて座っていた。



ーー美術室にノートPC……!?



 真っ先に抱いた疑問はそこだったが、そこで俺のスマートフォンが鳴り響く。

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