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オーディナル~昼は女子高生、夜はヒミツのエージェント  作者: Froncs
オーディナルリーダーの苦難
183/275

No.183 トンカツとメガネ美少女


「お行儀が悪いんですね。ヒーローさん」



 その声は突然ーー俺の真向かいから聴こえてきた。


 パッとその瞬間、顔を上げると目の前に眼鏡の見慣れた少女が現れた。



 何食わぬ顔で俺と同じ席に、そいつは座っていた。



「なっ!?えええ!?」



 当然驚いた俺は、腰を抜かすように後ろに転げ落ちる。


 確かに何度も誰もいないことを確認したはずが、その少女はそこに座っていた。



「驚きすぎですよ」



「そりゃ驚くだろうが!いつからそこにいたんだ!?ってか外でヒーローさんは止めろ!奈留!」



「さっきからずっと座ってました。柚くんがスマホ見てるから気がつかなかったんですよ」



「そういう問題!?何!?お前忍者でもやってんの!?」



ーー忍者というよりはくノ一か……!?ってそうじゃないよな……!



 この露草奈留つゆくさなるという少女は、影が薄すぎるあまり、まるで透明人間のように現れる。


 これにより俺は先日、ビースト=俺である事がバレてしまった。



「そんな行儀の悪い食べ方だから、私に正体バレちゃったんですよ?」

 


「食べ方は気をつけるが、近くに来たら頼むから一声掛けてくれ。心臓に悪いから……」



 俺はため息を吐いて、再びトンカツに箸を付ける。



「……ため息も、やめてください」



ーーお母さんか……!



 などと心の内に留めておく。



 奈留が自分の食事を口に運び、にんまりと笑みを浮かべる。


 そのあまりに美味しそうに食べる奈留を見て、思わずその料理の名前をボソッと呟いた。



「……オムライスか」



 俺が料理名を口にすると、奈留は前のめりで語り出した。



「オムライスです!特にここの学食で食べられるオムライスは、神の一皿と表現したくなるほどの絶品なんですよ!」

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