表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オーディナル~昼は女子高生、夜はヒミツのエージェント  作者: Froncs
オーディナルリーダーの苦難
182/275

No.182 騒々しく始まった少女たちの昼休み


「お、おい愛菜……!起きろ……!1番はお前だぞ……!」



 俺はなんとかバレないように愛菜を起こそうとするがーー



「んっ……ひ、ヒーローさま……そこはダメですぅ……そンな所咥えちゃダメですってば……それは生クリームじゃありません。シャンプーですぅ……」



 むにゃむにゃと寝言を呟いたまま、愛菜は起きる気配がない。



ーー授業中にどんな夢見てんだ!?っていうか夢の中の俺は、一体どんな間違え方してんだ!?



 起きる様子のない愛菜に、俺はとっておきのおまじないを試してみた。



「愛菜!昼ごはんだ!」



 そのワードを聞いた瞬間、愛菜は目をガッと見開いて、跳ね起きるようにいきなり立ち上がった。



「ご、ごはんーっ!!」



 それはクラス全体の注目の的になり、冷たい視線が一気に愛菜に集まった瞬間だった。


 

 顔全体をパーカーのように真っ赤に染め、両手で恥ずかしい表情を隠しながら、震え声で声を漏らした。



「……き、きりぃつ……」

 



 それから数分後ーー



 恥をかかせた愛菜に泣きながら怒られた後、俺は一人学校の食堂で、注文した定食をしくしく食べていた。



「……ったく、なんで俺が怒られなきゃならないんだ……」



 定食のトンカツを口に入れながら、食堂の角の席で、左手でスマートフォンを操作していた。


 SNSで今日のニュースをチェックしている。



ーー主に『藤田組』についてだ。



 わざわざ端っこの席を座っているのは、周りに俺が『オーディナル』だと悟られないため。


 念には念をーーキョロキョロと辺りを見渡し、人気が寄り付かないのを確認する。



「……ヤクザについてなんか調べてるのを学校の連中に知られたら、変な噂になりかねない……」



 自分一人な事を確認し、再び箸でトンカツを口に運ぶ。


 その時だったーー



「お行儀が悪いんですね。ヒーローさん」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ