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オーディナル~昼は女子高生、夜はヒミツのエージェント  作者: Froncs
オーディナルリーダーの苦難
176/275

No.176 喘ぎのような甘い女性の吐息


翌日。



 突如猛烈な暑さと息苦しさを感じながら、俺はハッと目を覚ます。



 朝日が差し込める中、部屋の天井を見つめながら、自分の身体が一切身動きが取れないことに気がついた。



ーーな、なんだ!?これはまさか……”金縛り”って奴じゃないのか!?



 寝返りどころか、首を傾ける事すらできない。


 次に考える暇すらなく、俺のみぞおちに突如重い衝撃がのしかかった。



 ドガッ!!



「ゴハッ!」



 悶絶しそうな痛み。


 すぐに俺はそれがなんであるのか確かめようとした所でーー耳元から喘ぎのような甘い女性の吐息が聴こえてきた。



「あっ……ぁあ……ん……」



ーーえっ……!?



 横目で隣を必死に確認したーー


 そこにはサイズが合わないパジャマを着崩した、静かに寝息を立てていた巨乳女ーーアメシストの寝顔があった。



「あっ、アメシストさん……!?なんで……!?確か俺の隣はルビーが寝てたはず……!」



 アメシストは俺の首に抱き締めるように眠り、はだけた素足を、俺に絡み付くように乗せている。


 先程からの息苦しさの原因はこれだーー



 しかし原因が分かってからは、別の意味で、胸の鼓動が熱く早くなっていくのを感じた。



 ルビーも相当綺麗な美人だがーーアメシストという女性は、柔らかそうな白い素肌に、それでいて素足やクビレが細いという魅惑のスタイルをしている。



 そんな思わず触れたくなるような女性が、ゆっくりと寝ぼけながらーー



「んっ……にゃ……」



 起き上がって、仰向けの俺の腰の上に跨った。



ーーその名の通り、まるで馬に騎乗するようなあれだ……!



 こんな一見子供には見せられない絵面に、俺の心臓は張り裂けそうなほど脈打っていた。

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