No.171 ターリア誕生
「奈留……!これからはよろしく頼む!お前のコードナンバーはーー”ターリア”だ!『眠り姫』の名のもとに、チームを癒し、人々を平和と安息に導いてくれ!」
ここにコードナンバー”ターリア”が誕生した。
ターリアこと、奈留は幸せそうな笑みを浮かべる。
愛菜はそんな奈留に、優しい先輩としての台詞を囁いた。
「改めてよろしくね奈留ちゃん!た、ターリアなんてカッコイイ名前だけど、いざコードナンバーで呼び合うなんて気恥しいね」
「そ、そうだね愛ちゃん……!め、メイジーは恥ずかしいからメイちゃんって呼ぶよ」
「あっ!ずるーい!」
「えへへ……よろしくね!」
2人は仲良さげに笑って話し合っている。
俺はこの笑顔を守っていかなければならないのだ。
「頼りにしてるよターリア。悪いがこの事は、俺たち以外には他言無用で頼む」
「分かっていますよビーくん」
「ビーくん!?」
「ビーストだからビーくんです」
「まるで虫みたいな愛称だな!」
俺のツッコミに奈留はくすくすと笑う。
やれやれと肩を落とした所で、俺のスマホが鳴り響く。
ーールビーからの着信だ。
「悪い。ルビーから電話だ。二人にはまた後日連絡する」
「は、はい分かりましたヒーロー様!それでは私たちはこれで失礼します!」
俺はこの場から二人が去るのを確認し、ルビーからの電話に応答する。
「はいもしもし。俺だけど?」
«ビーストすまないな。今は大丈夫か?»
「あぁ、今俺一人になったけど」
«そうか。なら柚木。改めてお前に問うが、No.3の加入の件についてだが»
「ん?奈留の事か?あいつはコードナンバー『ターリア』の名を与えた」