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オーディナル~昼は女子高生、夜はヒミツのエージェント  作者: Froncs
VS爆弾魔 青空タワーの決戦
164/275

No.164 奇跡が舞い降りる


「嫌っ!今度は私がヒーローさんを助けたい!!私もヒーローさんの”味方”なんだから!!」



 

 刹那ーー


 誰も予想だにしていなかった奇跡が舞い降りる。



 青空学園屋上ーー露草奈留の胸が緑色の光を突如放つ。



 まるで想いが形になったように、暖かな光が奈留の身体を包んでいた。


 隣で見ていたルビーは、すぐにそれが例の現象だと気が付き、疑いながらも奈留に急いで事の説明をした。



「まさか……!露草奈留!スマートフォンを出せ!」



「す、スマホですか!?この光は一体……!?」



「いいから早く!!」



 この間にも、青空タワーで戦う俺は絶体絶命の窮地だった。


 爆弾搭載のラジコン飛行機が、四方八方俺を取り囲んでいる。



 俺や愛菜の時同様ーー奈留のスマートフォンが覚醒する。



「露草奈留!新しいアプリがスマホに出たな!?それを押せ!」



「えっ!は、はい!」



 奈留は戸惑いながらも、アプリと言う単語に身に覚えがあった。


 それは今日俺達と共に動き、その異次元の力ーーアプリを間近で見てきた。


 奈留にとって身に覚えのないアプリだろうが、俺たちがやって見せてきたピンチを逆転出来る力だと信じている。



 奈留は自身のスマートフォンを開き、新しく出現していたアイコンを迷うこと無くタップしたーー



『アプリケーションーー”コンポジットカスタムライフル”』

 


 出現したのは、長身の重量感のあるロングライフル。


 小柄な少女である奈留の腕に抱かれるように現れ、とてもスマートフォンから出現したとは思えないその存在感は逸脱していた。



「な、なんかものすっごいの出ましたよ!?」



 おそらく奈留の全身と同等か、それ以上の大きさはあった。


 しかしすぐに気がついたのは、巨体ライフルを抱いているというのに、全くといっていいほど重さを感じなかったのだ。

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