表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/275

No.16 女のコードナンバー

「誘拐されたな」



 振り返るとそこには、足元をふらつかせる先程の女の姿があった。


 俺は警戒しながら、それでも女の台詞に耳を傾けるしかなかった。



「誘拐!?誰に!?一体なんで小香を!?小香は何処だ!?」



 女はスマホを操作し、その後俺に画面を覗かせた。



「犯人は恐らくジャパニーズマフィアの連中だ。組織名は『藤田組』。この組が音羽兄妹の持つ”シークレットコード”を狙っているという情報を掴んでいた」



ーーまただ!俺達兄妹が持つ”シークレットコード”って何だ!?


 それにジャパニーズマフィアだって!?なんでそんなヤツらに……!?



 手掛かりは全く無い。



ーーこの女の言うことを信じた訳では無いが、小香の姿が見えないのは事実。



「妹を……小香を助けたい!」



「言われなくても私達が助け出す」



「妹はどこだ!?俺を連れて行け!今すぐ!」



「何を言っている!?お前は保護する!音羽小香(おとわここ)は私が何とかする!そもそもお前みたいな、一般人の高校生にーー」



「俺だってアプリ仕えるぞ!いいから連れて行け!絶対小香を救い出す!俺は妹を救出する!あいつの兄ちゃんはーー俺だけだ!!」



 女ははぁとため息を吐きこぼし、スマホの先端を俺の方に向けた。


 何をするのかと脇を閉めて警戒するが、直後俺のスマホがピロリンと音を鳴らす。


 メールだ。


 首を傾げながら、不審げにそれを開く。


 中にはファイルが添付されてあった。



「このファイルは……?」



「私はコードナンバー『ルビー』。組織ーー『Jewelry(ジュエリー)』の一人だ」



「ルビー?Jewelry(ジュエリー)?」



 ルビーと名乗った女は淡々と話す。



「言っておくがこれは機密情報だ。もはやお前の人権は、我々の組織の管轄下に置かれることとなる」



「妹を救えるなら何だっていい……!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ