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オーディナル~昼は女子高生、夜はヒミツのエージェント  作者: Froncs
2章:爆弾魔逃亡作戦編
150/275

No.150 楽しい物見せてよねっ!

「お前どうしてここまで……!いや、そんな事より、さっきどうやってラジコン飛行機を……!?」



 俺達が背を向いていたこともそうだが、この少女は、あまりに速い何かを飛ばしてラジコンを撃墜させた。


 俺は何が起こったのか全く視認出来て行かなったーー



 奈留が戸惑う俺に、そっと耳打ちするように小声で言った。



「……ヒーローさん。さっき、小さいナイフのような物に見えました……」



「奈留……!?そっか”超視力”!確か愛菜が言ってたな……!奈留はめちゃくちゃ目がいいんだっけ……!?」



 愛菜が駅で言っていたーー


 露草奈留つゆくさなるは視力がよく、常人では見えない距離だろうが視認できる。


 おそらくこういった動体視力も、常人離れの能力を持っているのだろう。



 俺たちの耳打ち話をはぐらかすように、目の前の黄色髪少女は、両手を振って俺に言う。



「まぁまぁ深く考えないで。命が助かったんだから、難しい事なんてどうでもいいじゃん?それよりねぇ、助けてあげたんだから今度こそ私をーー」

 


 少女がそこまで言ったところでーー



 プルルルルル……!



 少女のポケットに入っていた、スマートフォンが鳴り響く。


 すると少女は何処か落ち込んだようにため息を吐き、俺たちに構うことなくスマートフォンを開いた。



 しばらく画面の上で指を踊らせた後、再びポケットにしまう。



「ーーあぁ……ごめん!私急用が出来ちゃった!きらぺろっ!」



 舌をペロッと出してウインクポーズ。



「は?きらぺろ?何それ?ってか元から関わらせるつもりないから!用事でも何でもいいから、早くどっか行っちまえ!」


 

 俺は少し強気にあしらったが、少女はニッと笑って手を振った。



「また会おうね黒マントさん!今度会った時は、私にたくさん楽しい物見せてよねっ!」



 嵐のように騒がしく現れ、颯爽とこの場から去っていった。


 俺は頭を掻きながら、ボソッとため息混じりで呟いた。



「楽しい物なんかここにはねぇよ……ほんと、あんな女の子が安心して過ごせるように、とっとと爆弾魔の野郎をぶちのめさないとな……!」

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