表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オーディナル~昼は女子高生、夜はヒミツのエージェント  作者: Froncs
2章:爆弾魔逃亡作戦編
145/275

No.145 カッコイイの意味

「俺がーー」



 俺はいつの間にか、気がつけば奈留の手を握りながら、真剣な眼差しで言っていた。



「ーー必ずお前を守るから!絶対に!だから、後でその涙の訳を俺に話してくれ!」



「えっ!?」



 当然言われた奈留は、突然の俺の台詞に戸惑った。


 俺はそれだけ、奈留の涙の訳が気になってどうしようもなかった。



 けれど今は、奈留を守らなくちゃならないんだ。


 奈留を掴んだこの手は、何があっても離さない。

 そう心に決めながら、奈留を連れて歩き出す。



「『オーディナル』は、必ずお前を救い出す!今は俺に付いてきてくれ!」



 背中を見せながら、強く奈留の手を握り締めながらーー


 人混みを掻き分けて進んで行く。



 奈留は自分がいつの間にか、不安と涙が止まっていることに気がついた。


 

「……愛ちゃんがカッコイイって言ってる意味が、少しだけわかった気がします」



 人混みにかき消される程小さな、少女の呟きだった。


 

ーー奈留を守る。


 それだけを考えて、俺は手を引いて歩いていた。



「どこに向かってるんです……?」



「とりあえず外に出る!立体駐車場に向かってる!」



 俺が目指している地点は、フロアの外に隣接する立体駐車場。



ーーとりあえず外に出る!ルビー達が外で爆弾魔と戦ってるはずだ……!



 そこに近づくに連れて、人混みも少なくなっていく。


 自動ドアが見えてきた所で、俺はスマホを取り出して、ルビー達に連絡を入れようとした。



 直前のアパレルショップから突如ーー

 帽子を深く被った人物が、勢いよく飛び出して来た。



「うわぁぁ!どいてどいて!」



 とても急いだ様子で飛び出して、鉢合わせた俺とぶつかった。



「がっ!なっ!」



 腕を引く奈留を巻き込みながら、体勢を大きく崩して倒れ込んだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ