表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オーディナル~昼は女子高生、夜はヒミツのエージェント  作者: Froncs
2章:爆弾魔逃亡作戦編
122/275

No.122 どんな敵も倒せる力

「あんたに一発、クリティカルヒットを打ち込んでやる!」



 接近した俺が繰り出した一撃目は、左拳でいきなり額を狙った左フック。


 当たれば吉。

 けれど本命は、相手を動かすための布石。


 予想通り夏代は俺の左拳を、右に体制を落として躱す。



「あぁ?だからいきなり頭狙うかよ?! 」



 続けて俺の攻撃ーー夏代の落とした体制に追い討ちを狙うように、右掌を真っ直ぐ伸ばし、電流混じりの手刀を振り下ろす。


 

「逃がすか!」



「逃げねぇよ俺は」



 殺気を込めた台詞を吐いて、俺の右腕の内側を掴んで受け止めた。


 そして夏代は右膝で、俺の腹部に激しい蹴りを打ち込んだ。



 ズダン!



 凄まじい打撃音が響き、俺の意識が落ち掛けた。



「がっ……!」



 そんな俺を後ろから見ていた3人は、同じ悲痛の表情を浮かべるがーー

 秋雨だけは、まるでスポーツ観戦を楽しむ様に、笑顔で仲間の夏代の戦いを楽しんでいた。



「へへっ、いいぜもっとやれよ。どうせならそのまま一緒にくたばっちまえよぉ……」



 ボソッとそう呟いて、誰にも気づかれず、一人この場から去っていった。



 今の俺にはどうでもいい。


 この男ーー夏代を超えて強くならないと。


 俺は小香や皆を守れるくらいーー

 どんな敵も倒せるくらいーー



「俺は強くないといけないんだよ……!あんたなんかに負けるかよ!」



 俺の脳内は、妹の小香の笑顔でいっぱいだった。


 もう二度と失いたくないから。

 手放さないから。


 俺はこの男を超えていく。



 小香を守りたい気持ちがーー俺に新たなアプリケーションを生む力をくれた。



 内ポケットに入るスマートフォンが、まるで神々しい光を放つ。


 それを見ていた全員が驚愕して、ルビーは真っ先に思わず言った。



「ビーストあいつ……このタイミングで、新しいアプリ覚えたのか!?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ