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No.102 お前は今日からメイドだ!

 ルビーはアメシストの正面に回り込み、指を指して言い切った。



「ーーアメシスト!お前は今日からメイドだ!」



「えっ!?えっ!?」



 当然アメシストは驚くが、ルビーは問答無用で動き出す。



「ほら!そうと決まったら、早速着替えろ!とっとと脱げ!メイドはメイド服着るのが常識だろうが!」



 強引鬼畜に、無理矢理アメシストの履いていたショートパンツをいきなり脱がし、更には俺達がいることをお構い無しに、上の服を脱がしに掛かった。



「いやだったらまずその服用意してから脱がせよ!」



 そんなアメシストは当然泣き叫んだ。



「嫌ですー!助けてー!うえぇーん!!」





 数分後。


 俺は逃げるように自宅を飛び出した。


 ルビーはやはり、俺が今までに出会った女の中で、断トツにやばい。


 スマートフォンを開きながら、今後のルビーとの付き合いに不安を感じながら歩いていた。



 別に行く宛もなく歩いていると、通りかかったバス停留所で、見慣れた少女を目撃する。



「ん。あれは……」



 赤いフードパーカーを被り、何やら楽しそうにニコニコの笑顔で、一人イヤホンで何かを聴きながらバスを待つーー赤髪愛菜あかがみあいなの姿があった。


 俺は近付いて声を掛けた。



「何やってんだ愛菜?どこか行くのか?」



 すると愛菜は俺に気付き、イヤホンを外してフードを取った。



「あっ、柚木君。おはようーー」



 イヤホンに繋げていたスマートフォンを取り出して、音楽アプリの停止ボタンを押す。

 その時チラッと見えた画面に、先日配布したーー”エージェント”のアプリアイコンが見えた。


 愛菜は俺の視線に気づき、不自然に慌ててスマホ画面を手で隠す。



「お、お婆ちゃんに会いに行くところなの!」

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