連休
退院して半月が過ぎようとしている。
十一月三・四日は文化の日を挟み連休、体調も良くなってきたし子供達と過ごしたいと思い、早速 孤児院に電話をして外泊許可を取った。
二日、子供達が学校が終わる時間を見計らって、孤児院に着くようにと思い、お昼過ぎ我が家を出て、いつものように子供達の待つ孤児院へと車を走らせる
PM三時時半頃着くと真由美が一人 玄関で待って居た。
『パパーお家帰れるの?』
「そうだよ、帰るぞ」
『ヤッター』
「準備は出来ているのか?」
『うん、出来てる』
「そうか、浩一はどうした?」
『お兄ちゃん、まだ学校から帰って来てないよ』
「じゃあ、二人で待ってようか」
少しすると大きな声で呼ぶ声がする。
『お父さ~ん』
浩一が走って来た。
「学校 終わったか?」
『うん』
「浩一、家に帰るから用意してこい」
『分かった』
浩一も真由美も大きくなり、一人前の事を言うようになった。母親が居ない事などまるで考えていない。
そんな事を考えているうちに浩一が用意して戻って来た。
三人は車に乗り我が家へ。
車の中は、浩一・真由美のおしゃべりが続く、私の考えている事など、まるで子供達には無関係のようだった。
帰り道、スーパーに寄り買い物をして家に着いた。
『お父さん、体 大丈夫?治った?」
「あー、もう大丈夫だ、治ったよ」
『パパ、治って良かったね』
子供達が、私の体の事を心配してくれるとは嬉しくて涙が出てくる。
たった二日間だったけど楽しく過ごし、四日の午後、子供達を孤児院に送って行った。
別れる時・・・
『お父さん、今度はいつ来てくれるの?』
「そうだなぁ 年末かな」
『年末かぁ長いなぁ』
「なぁにすぐだよ、さっ、お父さんも明日から仕事だからそろそろ帰るぞ」
別れる時、子供達も孤児院に居る理由を少しは理解してくれたのか、家に帰りたいと、あまり言わなくなった。
そんな事を思いながら我が家に帰って来た。




