三連休
二月十日~十二日の三日間仕事を休んだ。
浩一・真由美の所へ行って、短い間だが我が家で一緒に過ごす計画をした。
いつものように孤児院へ車を走らせる。今日の事は既に一週間も前に伝えてるのできっと子供達は首を長くして待っている事だろう。
孤児院に着くと子供達が準備をして玄関で待っていた。
『パパー』
『やーっと今日が来たよー』
「あーやっと来たなー」
『ヤッター』
「三日間仕事休みにしたから一緒だよ」
『家に帰ったら何して遊ぼうかなぁ』
などと話す子供達の嬉しそうな顔、一緒に暮らせない事に、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
家に着くと・・・
『パパ、僕と腕相撲やろう』
「おう!いいぞ、お前にはまだ負けないからな~」
『僕だって負けないよー』
『いくよー よーいスタート』
一人前になった浩一、男らしくなりもう直ぐ負けてしまいそうだ。
「浩一、強くなったなー」
『僕、強いでしょ・・・・あっでもか~て~な~~い~』
「おーら、まだまだ~」
『次、まゆもやる』
「よーし、真由美にも負けないぞ」
『はいっ、二人いくよー・・・・・・・・・・よーい スタート』
私はわざと
「あーーっ マユに負けちゃったぁ」
浩一は悔しそうに
『あ~ズルいよーー』
頭の良い真由美は何でも分かってしまう。目がとても美しい。
「真由美は強いなぁ」
『またやろうね』
「おう!やろう、やろう でも、今日はおしまぁーい」
そして、夜になり三人で夕飯を食べ、おしゃべりして、あっという間に時間だけが過ぎて行く。
二人の子供達が帰ってきたら、あれもしてやろう!これもしてやろう!と思っているが、いざ来てみると、色々と考えていた半分も出来ないけれど、子供達は嬉しそう。
結局、子供達のために何をしたのか分からないが一生懸命、努力したつもり。
楽しいひと時、あっと言う間に三日目の朝が来てしまった
今日は、子供達を孤児院に送って行く日だ。
「お前達、準備出来てるか?」
『うん』
『今度いつお家に帰れるの?』
「次は春休みかな」
『分かった、それまで楽しみにしてるね』
「!じゃぁ仕方なしに出発するぞー」
『・・・おう・・・・』 真由美は無言だった 三人は車に乗り孤児院へ向かった。
別れる時・・・
子供達は玄関で車が見えなくなるまで手を振ってくれた。
この二人の子供達は死んでも離さない。浩一と真由美は私の生涯なのだ。
最後には、この二人の子供達も親元から離れて行く、その日までは一緒に居たい。
短い人生、どうして子供達と別れて生活しなければならないのか、自分に問いかけても答えが見つからない。
今年で、浩一・四年生 真由美・二年生。
仕事に行っている間、きちんと家の中を守ってくれるだろうか?
もし出来るようだったら、五年生までに親子三人で、楽しい時も、苦しい時も一緒に出来るのではないかと考えていたが、やっぱり無理だろう。
もう少し大きくなるまでは・・・
今思うのは、由美子の事、子供達の事だけ。
きっと、二人の子供達が大きくなった時には、私に内緒で母親に会いに行くだろう。
イヤ!必ず会いに行く。
少し酒を飲みすぎて酔っているようだ・・・
あんな女でも、これほど愛し憎んだ女でも、二人の子供達にとっては、この広い世界に一人しか居ない母親。
由美子が少しでも子供達の事を思ってくれたなら嬉しいけれど、昨年の九月以来、半年、何の連絡もない。
きっと、いい男が出来たのだろう。
由美子は若いし、美しい、男が出来てあたり前。
やっぱり子供達の事を考えると母親は一人しかいらない。




