夏休み①
子供達は夏休みに入った。
八月六日(土)に子供達を迎えに行く予定を経てている。子供達の事を思うと心が浮かれしかたがない!
けれど、きっと大きくなったら親の事を恨むだろうと思うと苦しい。
最近、仕事をしてる時でも、子供達の事を思うとやたら涙が出てくる。いま直ぐでも子供達を抱きしめたい。
早く八月六日にならないか待ち遠しい。
予定していた通り二人の子供達を迎えに行く。
見るたびに大きくなっていく我が子、親子水入らずの会話、歌を歌いながら、ハンドルも軽く気持ちは晴れ晴れしながら我が家へ帰って来た。
一段と男らしくなった浩一も来年は三年生
それにまして
女の子らしくなった真由美は一年生になる。
年が経つのは早いものだ!
この日は、三人で夕食をし、花火をしたりして楽しんだ、何も言う事がない最高の日だ。
こんな時 由美子が居てくれたら天国なのだが・・・
次の日
私の友人、吉山さん家族と一緒に市民プールへ行く計画をし子供達と行った。
『パパ、僕の泳ぎ方を見てくれる?』
「おう!」
浩一は25メートル プールに入りバタ足をし泳ぎ始めたが息つぎが出来ない、「ちょっと、そんなんじゃ〜ダメだなぁ」
真由美は浮き輪を使って浮いているだけだが楽しそうだ。
みんな、心の底から喜ぶ事ができ、こんな気持ちは久しぶりだろう。
楽しい一日を終えて、子供達を実家に預けた。
八月十三日、実家の母と兄が子供達も一緒に新潟(佐山家の本家 母の実家)に連れて行く予定を経てていてくれた。
私は十八日まで仕事、その間 実家で面倒見てくれるのは本当に有り難い。
仕事が早く終わった時は実家に行き、子供達の所に駆け寄り、夕飯もご馳走になって夜八時頃に我が家に帰る、風呂に入って少し疲れたから床に就いた・・・だが寝る事が出来ないは何故だろう???
そして、子供達のためにやっと八月十九日~二十六日の八日間、仕事の休みをもらった。
イヤ!子供達のために休みたかった。
一時間でも・・・一分でも長く子供達と居たい気持ちが強い、そして今から子供達のいる実家へ急ぐ。
八日間、子供達と楽しんだ、子供達の好きな物を食べさせて、あまり遠くには行けないがドライブもした。
浩一・真由美の楽しそうな、あの笑顔、今も頭から離れない。
今朝・・・
『パパ、このままお家に居られたらなぁ』
『パパ、なんで僕達は孤児院に行かなきゃいけないんだろ』
いつか、この事を聞かれるだろうと何と無く思っていたが
話す時期が来た
「パパの仕事はトラックの運ちゃんだろ?朝早くて、帰りが遅い、パパが居ない間は、お前達の面倒が見れないし、夕飯だって何時になるか分からない。お腹を空かせて待って居ると思うと心配で仕事も出来ない、もしママが居たらお前達に、こんな思いをさせなくてよっかたんだけど ごめんなぁもう少し頑張ろう」
浩一と真由美に本当の事を話した。子供達は分かっているのかどうかは知らないが話しをジッと聞いていた。きっと理解してくれただろう。
いよいよ明日は子供達を孤児院に送る日、早めに床に就いたが、やはり寝付けず・・・
子供達の事を考えていたら涙が出て仕方がない。
そのまま朝になってしまった。
子供達を迎えに行く時は天国だが、送って行く時は地獄。
夕方、孤児院へと車を走らせた。
約二十日間、親らしい事をしようと思い、出来る限りの事をしたが、その結果、なんと財布が空になってしまい、今日の夕飯は子供達の好きな物を食べさせてあげようと思ったが出来なかった。
最後の日だと言うのに残念で仕方がない。
孤児院に着いた時、浩一は目にいっぱい涙をためて何も言わず顔を見ていた。
何を考えていたのだろう?
酷い父親だと思っているのかもしれない。そして、いよいよしばらくのお別れが来てしまった。ゆっくり
車を走らせ」孤児院を出る時、浩一と真由美は施設の玄関先で手を振ってくれたけれど、子供達の目には涙が流れているのを見た。
帰りの車の中で、私は初めて泣いた。
雨が降っていて、まるで心が分かってるかのように小さな雨が降っていた。
〔小雨降る 別れる事の切なさに ボーっと我が子の顔を思う あー悲しき運命〕
浩一・真由美 お前達も辛いだろうが、この父だって死ぬより辛い、出来るなら、お前達を連れて家に帰りたい、そして、お前達と一緒に居たい。
何が辛いと言っても、仕事が辛いと言っても、お前達との別れに比べれば問題にならない。
お前達と別れるのがこの世で一番辛い。
浩一・真由美!人間は辛い事ばかりではない、この辛さにうち勝ってこそ幸せが来ると信じている。
この一言を信じて、一日も早くお前達と一緒に生活出来る事を信じて生きて行く。
この気持ちを分かってほしい。
〔辛さに耐えてこそ明るい日が来る〕




