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ジジイ爆ぜる  作者: おやびん


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6/11

 癇癪玉爆殺プレイはつつがなく行われた。ただしかし、いかんせん量は圧倒的に不足している。スライム1匹倒すのに3発必要なのだから。


 「それじゃあまた採集するかいのー」


 結局のところ、これの単調な繰り返しが続くのである。採集して火炎草と必要なGを稼ぐ、クラフトで癇癪玉作製、スライム退治。


 ルーチンワークの様だがジジイはこれを嬉々としてこなし続けた。ログインする度に当たり前の様にこれを繰り返すのである。 

 

 フィールドで癇癪玉を投げてはキャッキャウフフしてる様は、他のプレイヤーの恐怖を煽ったりするものではあったが。


 そんな中、ジジイはふと思った。癇癪玉をパワーアップ出来ないもんかと?

 さすがにちょっと物足りなく感じてきたのだ、そもそも手投げ弾の威力に魅了されたのだから、これは不思議では無いのかも知れない。


 さっそくクラフト工房へ向かい、ドワーフの親方に相談してみる事にした。


 「のう親方、癇癪玉ってパワーアップ出来ないかの?」


 「おう、出来るぞ。まぁお前さんだから教えてやるんだけどな」


 パワーアップは出来る、ただしこれは特別な隠し要素だった。前述で話たが、この町のクラフト工房は利用者は少ない。初心者がか軽く数回使うくらいなものだろう。そこで忘れてはならないのが、このゲームのNPCのAIである。足しげく通って親方との親密度が上がると、本来出来ないクラフトを教えて貰えるのだ。


 「お前さんのクラフトレベルが10以上あるなら十分だ。そしたら今度は火魔法のステータスにポイントを振ってみろ」


 「火魔法? ワシは魔法使えんよ?」


 「いいから5ポイント上げてみろ」


 言われた通りに上げると、親方はいつものように癇癪玉を作ってみろと促す。


 「これで癇癪玉を作ればいいんじゃな…… ほれ完成じゃ。……あ!」


 癇癪玉+


 「+ってついとる! これパワーアップしたんかいの?」


 「そうだ、これならスライム辺りは1発だな。もう1つ教えとこう。それは【濃縮】だ」


 するとクラフトで火炎草を選択すると濃縮と言う項目が追加されていた。


 「火炎草を複数使用して濃縮する技術だ。この濃縮火炎草で癇癪玉作ってみろ」


 言われた通りにこれまたクラフト。すると。


 激烈癇癪玉


 「おお! なんかスゲーの出来たぞ!」


 「更に強くなった癇癪玉だ。最大10個まで濃縮出来る。最大なら町で売ってる手投げ弾にも劣らないだろうよ」


 「そりゃ朗報じゃの親方! サンキューじゃ! さっそく試してくるわい!」


 因みにこの製法は親方のこの隠し要素を出さないと作れない。つまり現状知っているプレイヤーはジジイしかいないのだった。


 癇癪玉+の能力から試そうとスライム漁り。1発で仕止められるのはデカイと、ジジイも期待に胸を踊らせている。


 「2匹おった! しかしパワーアップしたワシの敵ではないのじゃ! 死んで償ぇっ!!」


 何を償わせたいのかはわからないが、とにかく凄い自信ではある。

 そんなジジイから放たれた癇癪玉+がスライムに直撃すると、強烈な衝撃と破裂音と共にスライムは確かに1発で爆散した。


 「うっひょー! 本当に1発じゃわい!」


 これでスライムハントの効率は格段に上昇する。何しろ三倍になるのだから。そしてもう1つの癇癪玉、激烈癇癪玉だ。これは濃縮違いを複数個用意した。威力の違いを確かめる為だ。


 先ずは2個から始めた。それでも密集してるスライムなら1発で殺せる程だった。


 5個濃縮までくるともう癇癪玉のレベルを超えていた。破裂から爆発まで上がったように見える。


 10個濃縮。親方は手投げ弾にも劣らないとか言っていたが、劣らないどころか勝っていた。それなりに離れて投げたのだが、爆風に煽られてコケてしまう程だったのだ。


 「これはイカツイ! フハハハハハ!! 爆弾は最強じゃあ!!」


 とは言うものの火炎草を10個濃縮するのは中々に大変だったりする。とりあえずは癇癪玉+だけで遊び周り、火炎草を大量に集める事を念頭に置こうとジジイは動きだした。


 1に爆殺2に爆殺。3・4も爆殺5も爆殺の日々を送る。そんな日々の中でそれは起こった。


 いつものようにスライムやキラービーを爆殺した瞬間に、ピコーンと頭の中に音が鳴り響くと。


 「な、なんじゃ!? ここは!? あ! リルリルちゃんじゃ!」


 『お久しぶりで~す』


 ジジイはキャラクタークリエイトを行った、白い空間に居た。

 そしてその目の前には、ガイド妖精リルリルが飛んでいた。


 『おめでとうございま~す! 一切武器を使用せず、爆弾のみで連続10000体のモンスター撃破を達成しました便所コオロギさんには、【爆炎の支配者】の称号と10000Gが授与されます』


 「はぁ? なんじゃそりゃあ!?」


 『とんでもないレア称号なんですよぉ』


 まったくもって棚ぼたと言える称号が授与されたのだった。一切武器を使用せずったって、そもそも武器を持っていない。それでもコツコツスライムばかり10000体も倒していたのには呆れる外ないが。


 「えー何々、【爆炎の支配者】爆弾系統のクラフト生産量ランダム増量、生産時使用アイテム、Gの低下、爆弾の投てき距離、威力、爆発範囲大幅アップ、爆弾系統の披ダメージ軽減。……す、凄いのぅ……これ」


 まさにジジイの為の称号であった。


 


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