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05 把握


 お城の中を案内してくれたイケメンなお姉さまは、


 巡回司法官のルーリシェラさん。



 スラっとして精悍な印象の、生真面目そうな方ですね。


 同性からめっちゃ人気が出ちゃうお姉さまタイプ、かな。




「無礼の程、お詫びする」


 いえいえ、大変ですね、巡回司法官の皆さんも。


 本業の方、お忙しいでしょうに、こんなことまで。



「これも仕事ですから」

「ただ、ギルドカードのステータス詐称のような行為は、今後は慎んでもらいたい」


 おっと、バレバレでしたか。


 すみません、召喚者絡みでどうしても隠しておきたい事情が諸々ありまして。


 ってか、どうしてバレたんです?



「私の固有スキル、とだけ」

「フォリスさんのご友人とのことですので心配無用かと思いますが、今後も司法省の手を煩わせること無きよう」


 はい、肝に銘じます。


 あと、メリシェラちゃんの方のアレは、本人の意思では無く俺の独断ですから、


 メネルカには出来ればご内密に。



「心得ました」

「ただ、ヴェルネッサ様は既にご存知かと」



 あー、メリシェラちゃんがビビっちゃってますね。


 俺の方からも直接、ヴェルネッサさんにご挨拶しておいた方が良いのかな。


 まあ、触らぬカミに何とやらですし、いずれ機会があればってことで。



「ご自宅まで特車でお送りしましょうか」


 えーと、特車って、あの武装馬車ですよね。


 帰りはみんなでのんびり戻りますので、お気遣いなく。



「では、私はこれで」

「イオタさんの『転移』の方も、出来れば法に則った行動を願います」

「それでは、失礼します」


 はい、お疲れ様でした。




 あー緊張した。


 本当、印象通りのキレ者って感じだったよね。


 うちの内情も諸々把握されてるようだし、


 さすが巡回司法省、侮りがたし、かな。




「これからどうしましょう」

「今からだと『ゲートルーム』をお借りしても、お夕飯、遅くなりますよ」


 おっと、指摘ありがとう、ナナさん。


 いつに間にやら夕方でしたね。



 今からアシュトさんやモノカさんのお宅におじゃまするのはご迷惑でしょうし、


 せっかくだから王都で一泊していきましょうか。


 誰か、おススメの宿とか、知ってる?



「王都で評判の宿といえば、『ベルモワール』」

「VIP御用達の安全性と、顧客の好みに合わせて趣向を凝らした料理がご自慢の、超一流高級宿」


 はい、情報ありがとね、イオちゃん。


 本当、なんでも知ってるのね。


 実は今日の諸々も、最初から全部知ってて黙ってたんでしょ。



「サプライズイベントに水を差すのは御法度」

「危険が無ければ、これからもこんな感じで」


 はい、これからもよろしくね。



 せっかくのみんな揃っての外泊だし、


 この際だからちょっとだけ贅沢しちゃおっか。


 じゃあ、ベルモワールへの道案内、よろしくね、イオちゃん。



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