30 帰還
アルビ村で、疲れを癒しました。
本当、心底疲れたよ。
村のみんなに、何が起きてたのかを説明。
もちろん、本当のことは絶対に言えないので、
やんちゃな若い竜たちの集団暴走行為ってことにしたよ。
うん、嘘はついてないよね、
若さゆえの暴走。
大人の竜たちが、二度とこういうことは起こらないようにするって誓ってくれた、
ってことにして、村のみんなにはどうにか納得してもらえました。
うん、嘘はついてないよね、
里長さんたちも、マジ切れしてたし。
ここの仮設ギルドの職員さんがナナさんのお知り合いだそうで、
ギルド本部への報告は、極力、事を荒立てない方向で、やってもらえそうです。
さすがナナさん、現役引退しても信頼されてるよね。
集会所に村の人たちが持ち寄ってくれたご馳走で、お祝いの宴。
村娘さんたちのお酌で楽しく酒盛り。
もちろん、鉄壁のイオちゃんガードで、間違いなど起こるはずも無く。
攻略ルート外の娘さんたちには、結構厳しいんですよ、イオちゃん。
宿を借りてみんなでお泊まり。
懐かしいね、このふたり部屋。
5人で寝ると、めっちゃ狭いけどさ。
でも、そこがイイ……
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朝、村の人たちに別れを告げて、出立。
少し進んで、辺りに人影がないことを確認したら、
イオちゃん『転移』で一気にペンネッタへ。
うん、ようやく帰ってこれましたよ、我が家。
旅は楽しかったけど、やっぱりここが一番落ち着く。
このこじんまり感がイイよね。
ナナさんは早速、家のアレコレをテキパキと。
メリシェラちゃんは、報告書どうしようって、頭を抱えてるね。
俺、どうしようかな……
「お馬さん、牧場に返却」
あー、ごめんね、イオちゃん。
お願いしていいかな。
『……慰める約束』
はい、了解、レミュさん。
じゃあ、地下室でしっぽり、かな。
いやいや、まだ日が高いから、
しっぽすりすりくらいで。
それでは地下室で、レッツすりすり……
 




