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 物置き状態だった地下室をお片付け。


 途中からイオちゃんが助っ人に来てくれたので、


 大荷物も、あっという間にすっきりぽん。


 ってか、イオちゃんの『収納』って、ベッドとかいろんな家具まで入ってたのね。



「いつでも嫁を増やせるよう万全の体制を整えておくことが、嫁1号の務め」

「まさに、備えあれば憂いなし」

「レミュさんは、竜ってだけではなく、ルックス人柄全て完璧」

「……人柄? 竜柄?」


 もしもし、イオちゃん、


 準備万端だったようだけど、


 やっぱり洞窟に『転移』する前から分かってたの?



「いや、今日のは紛れもなくサプライズ」

「レミュさんの隠蔽能力はマジでハンパ無し、"天使"もびっくり」

「……本当だよ」


 だよね、イオちゃんは俺には嘘つかないもんね。


 でも、嫁さんになるかどうかは、レミュさんの気持ちを一番大事にしないとね。


 流れとか勢いとかしきたりとか、そういうのは絶対に勘弁だよ。



「了解、考慮する」

「地下室、住めるようにはなったけど、後でレミュさんの趣味とかもちゃんと聞いとくべき」


 そうだね、女の子ちゃんだもんね。



「そして買い物部隊が帰還した模様」



 ---



 服と生活雑貨と、その他いろいろ諸々。


 メリシェラちゃんの立て替えてくれたお金の方は、後でナナさんによろしくね。



『人族の下着、凄くおしゃれ』

『見る?』


 もちろん!


 と言いたいところだけど、ちょっと待ってね。


 夕飯の後、みんなで一緒にお風呂するから、


 その時のお楽しみってことで。



『乞うご期待』


 はい、めっちゃ期待してますよ。


 まずはお部屋の確認、お願いしますね。



 ---



『むふ、ナイス地下室』


 お気に召していただけたようで、嬉しいです。


 なにか必要なものがあったら、遠慮無く。



『ムード満点な魔導ランプ、希望』

『子作り気分を盛り上げるための、夜の必須アイテム』


 はい、リクエスト承りました。


 でも、子作り関係は、ちゃんと結婚してからね。



『むう、なかなか手強い』

『私の魅力が通じないとは』


 いえいえ、レミュさんはとっても魅力的ですよ。


 ただ、俺の、対"乙女"防御力は、イオちゃんたちからがっつり鍛えられてますから。



『さすがは"天使"と"天眼通し"』


 えーと、ナナさんの二つ名って、竜さんたちの間でも有名なの?



『うちの里に逃げて来た、流れのはぐれ竜から聞いた』

『やたらと強いふたり組の冒険者パーティーに目を付けられて、相方のどえらく強い両手剣使いから飛んで逃げようとしたら、あり得ない遠距離から急所をビシバシ狙い撃たれたって、泣きながら言ってた』

『あの子、懲りてたから、もう人里で悪さしないと思う』


 あー、ホントやんちゃしてたんだ、ナナさん……



『出来れば穏便に暮らしたい……』


 心得ました。


 家族は仲良く、だよね。



『末永くよろしく』



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