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質疑応答からの初遭遇

それでは最初の質問。いろいろと教えてくれる君は誰?


【私はあなたの補助役です】


補助役?なぜ俺を補助してくれるんだ?


【あなたがあの方の協力者だからです】


協力者?俺が?誰の?

俺は誰のことなのかすぐには思い浮かばなかった。というか、候補になる顔。転生前の知り合いの顔が一つも出てこなかったことに気がつき驚愕した。


【現在あなたは転生する前の出来事が原因で記憶の連続性が保てていません。あの方が現在その辺りを復旧中ですので、今しばらくは我慢してください】


復旧中ってことは、これは治るのか?


【もちろんです。そして記憶が復旧すれば、あの方のことや私のことも思い出すでしょう】


そうか。なら君やあの方とやらについては思い出すのを待てば良いな。

じゃあ次の質問だ。Levelが最大値に達すれば、俺は蛇から進化出来るのか?


【はい。Levelが最大値に達すれば、現在の種族から進化可能な存在に進化出来ます】


進化可能な存在とは、どんな規準?


【進化可能な種族は、通常は進化の系統樹に従います。ただし、特定の称号や条件を満たしている場合、別の進化の系統樹に移ることも出来ます】


進化の系統樹。それはどんなものなんだ?


【進化の系統樹は、その種族が歩んできた歴史の形。数多くの者達が歩き、踏み固めてきた道です】


・・・種族の歴史の形であり、道。

なんか壮大な印象を受けるな。


次の質問だ。

SPの入手方法は、LevelUp時と自分よりもLevelが高い相手を倒した時らしいが、どちらの方がより多くSPを獲得出来る?


【それは場合によります】


場合による?


【通常LevelUp時に獲得出来るSPは、1から始まります。そして、累計Levelに比例して一度に獲得出来るSPがだんだん増えていきます。逆に、敵を倒した場合の獲得SPは、相手のLevelと自分のLevel差。互いの能力。互いの種族で変動します】


つまりはケースバイケースということか。

安全性ならLevelUp。

ギャンブル性なら敵。

そして、ゲームみたいにボーナスモンスターでも見つけられないと、後者のリスクは釣り合わないってわけだ。


じゃあ次に、どうやってSPを魔法とかに交換するんだ?


【それは私が交換可能なもののリストをお見せしますので、その中から希望を教えてください】


わかった。

次の質問だ。

特殊能力と通常スキルにある能力の詳細を教えてもらえるか?


【わかりました。効果内容は、以下をご参照ください】


そうメッセージが表示されると、ステータス情報の横に新しい画面が現れた。



【特殊能力】

[ダンジョンコア生成]

・ダンジョンコアを生成する。

・ダンジョンコアを任意の場所に設置出来る。

・生成したダンジョンコアの制御権を得る。

・生成したダンジョンコアを任意に自壊させられる。


[ピースマスター]

・駒を作成出来る。

・駒を操作出来る。

・駒を任意の対象に付与出来る。

・駒を任意の場所に設置出来る。

・駒を任意に自壊させられる。

・駒をケースに保管出来る。


[生物進化の道]

・進化に必要な経験値の低下

【能力Levelに応じて低下します】


・進化可能種族の能力割り増し

【能力Levelに応じて増加します】


・進化可能種族の系統樹保存

【対象種族を進化時選択しなくても、その進化先を以降の進化時にも選択可能になります】


・環境適応・耐性獲得確率の向上及び、能力Level上昇速度の向上

【能力Levelに応じて、確率と速度が向上します】



【通常スキル】

[毒生成]

【Levelに応じた毒を生成可能】


[熱感知]

【Levelに応じた範囲の熱量を感知可能】


[脱皮]

【古い皮を脱ぎ捨て、能力Levelに応じたサイズ分身体を大きくする】



なんだろう。現実感がゲーム要素に喰われていく気がしてきた。


・・・次に行こう。称号の説明をよろしく。


【受諾。表示します】

[転生せし者]

【転生した魂に贈られる称号】

・経験値の獲得量増加

・SP獲得時に追加ボーナス

・LevelUp時にステータスボーナス

・能力獲得確率の向上


[■■■■■■■]

【言語化不能。対象に該当する知識がありません】



わりと名前のとおりだな。だけど伏せ字の意味は言語化不能だったか。この世界特有の何かなのか?


【質問はいじょうですか?】


ああ、今はこれだけで十分だ。


【了承。疑似ステータス情報の説明を終了します。今後とも何かあれば聞いてください】


そうメッセージが表示されると、今まで目の前で展開していた画面が一斉に消えた。


呆気ない気もしたが、今は現実を優先する。


俺は長い身体をくねらせて、水中移動を開始した。

とりあえずは安全確保か餌が欲しい。


早速ではあるが、熱感知を使用し、敵のいない場所か餌の居る場所を探した。

通常スキルは手足の延長なのか、使おうと意識しただけで普通に発動した。この辺はゲームみたいな仕様ではないらしい。


Level1のせいか、通常の視界までしか範囲がなかったが、360度全方位を感知出来るようなので、意外とLevelが低くても便利そうだ。



あっちへスイスイ、こっちへスイスイ。

転生したばかりだというのに、この蛇の身体での移動はとくに苦はなかった。何故かいつも歩いていた時の乗りで水の中を泳げた。これが他の生物に転生したということなのだろうか?



うん?


そうしてスイスイ泳いでいると、熱感知にわりと大きな反応があった。


俺は近くにある岩陰に潜り込み、反応があった方向を見た。

するとそこには口や甲羅から無数の泡を吐き出す岩ぐらいある亀の姿があった。


なんというか、ファンタジー?なのか?

ゲーム画面越しならいそうだとは思うが、自分の肉眼で見るとどういう感想を抱いていいのかわからなかった。見た目はまんま亀なのだ。甲羅からも泡が出てなければ、普通の亀にしか見えなかった。


さて、どうしたものか。

これがモンスター?魔物?との初遭遇だが、あれはヘビ(自分)の餌になるのか?それとも俺があの亀の餌だったりするのか?

わからない。わからなくて怖い。

まだ見つかっていないのだし、逃げた方が良いか?


【いいえ。せっかくなのですから特殊能力を試すことをオススメします】


おわっ!?いたの!!


【はい。補助役ですから常に見ております】

ああ、そうなんだ。あれが消えた時点で去ったのかと思った。


【勘違いさせていたのなら申し訳ありません。改めまして、バブルタートルは攻撃性が低いので特殊能力[ピースマスター]を試すことをオススメします】


バブルタートル?あの亀のことか?


【はい。バブルタートルは常時大量の泡を吐くことで触れたものを拘束する能力がありますが、自分から攻撃を仕掛けるようなことはありません。また、攻撃を仕掛けられても反撃はせずに泡を蒔いて逃走しようとします。最初の敵としてオススメの相手です】


まあ、確かにそれなら最初の敵としては良いだろうな。こっちを攻撃してこなくて、逃走もしてくれるなら安全安心だし。

ならここは一つ、特殊能力の勉強をさせてもらうかな。



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