魔法の拡散
GODさんから課題が出されていましたよ、この世界にもっと魔法を使える人を増やす事だそうですよ、
より住みよい世界に変えるため、そして【更なる進化を促すため】だそうです、GODさんも錬金術師の研究した本の内容を俺から読み取って
「これはよく調べてあるわね ここの部分とこの部分解釈がちょっと違うけど大筋で合っているからいいわ、これ広めておいてね。」
どうやらこれを広めて人類の生存率を上げるらしい。
この世界にはいろいろな生物がいる、全てGODさん達が作ったそうだ、この世界のあちこちに研究施設があり各々で生命体を作っていったらしい、
数を多くして食物連鎖の底辺を作ったのが太古の昔中国ラボと言われた所、その昔の伝説で視肉(いくら食べても減らない肉)をイメージして作ろうと思ったらしいが、出来なかったから繁殖力の高い食用ゴブリンを作ったという話だ とにかくよく増える まるで黒光りするGのように、その他強化型のオークとかトロールとかも担当したらしい、
エルフは北欧ラボで作られた長命種だ、けれど繁殖力が弱いのが難点、人類の後継モデルとして作られたそうだけど成功とは言い難いらしい、
ドイツラボと言うところは「工業系がないと発展は遅くなるでしょう!」と言ってドワーフを制作
そしてGODさんのいた所の極東ラボはやはり萌えがないと駄目でしょうと言ってケモ耳の獣人を担当
USAラボでは我が国では最強を目指すとか言ってドラゴン等の大型種担当その他各地のラボで色々作ったそうだ
GODさん曰く「まったく他のラボは何考えて人類種を糧に繁殖するような物作ったんでしょうね~ぷんぷん」とご立腹していた、
私コ-ジィは今 リドの街の冒険者ギルドに来ています、3階建ての役所の建物っぽい所です、 開け放った入り口の大きな扉を通過してネコ耳のちょっと冷たい感じの目つきの受付嬢の所までやってきた、確かクローネさんって言ってたな、この猫人の獣人さんは、漆黒の髪と同じ色のネコ耳でしっぽっも漆黒の髪と同色だ、
本日の用件を伝え、ギルドカードを提示しつつギルドマスターへの面会を依頼した、
このギルドマスタ-は俺の死んだ親父の若い時の仲間だっだったのでそのコネで随分優遇してもらっている。
そっけない素振りでクローネさんがギルドマスターを呼びにいく、 この人ってデレるときって有るんだろうか?、と ろくでもないこと考えながら待っていると
ギルド長執務室から犬耳系の獣人がこちらにやって来た
「ジョンさん久しぶりです」 俺はギルマスのジョンさんの尻尾を見ながら挨拶 大きくフリフリしているので今日は機嫌が良いらしい、
「コージィも元気だったか?この頃見ないから心配してたんだぞ」 ギルマスの暖かい言葉が帰ってくる
「実は剣の修行の旅に出ていたんですが...」
「どうした?何かあったのか?」
ジョンさんが問う
「魔法が使えるようになりました」
真剣な表情で騙りかけると
「え!?魔法って コージィは適性が無くて使えなかったはずだよな!お前の親父もおふくろさんも使えなかったはずなのに...お前時間は有るんだろ? まあ 細かいことは執務室で話さないか?」
「はい」と返事をしてギルマスの執務室へ
執務室に入ると応接セットの長椅子に腰かける、丁度ギルマスの対面の席だ
「この本を見てください、旅の途中 ある村で見つけたんです、」
そういいながら一冊の本を取り出すと机の上へ
ギルマスがパラパラと本をめくり読んでいく、ギルマスが興奮気味に
「これを試したと言う事だな、そして成功したと?」驚きの表情で問うてきた
「はいその通りです、成功しました、まだ発展途中ですけど」
その場で火の魔法を使って爪の先に火を灯して見せた、
「魔法は遺伝的な物じゃないと言う事が証明出来ると思います、」
1か月後ギルドの依頼板に「初乳求む3cc金貨5枚」の依頼書が貼られることになった
これにより魔法使いの人口増加も見込めるかも知れない しかしこれによる弊害も出始めていた
金のない冒険者のおっさんが夜な夜な乳を求め犯罪行為に及ぶと言う事件にまで発展してしまったが、それに目を付けた飲み屋が「おっぱいパブ」なる乳を吸わせる店が繁盛したのは別の話で、
GODさんの願いもこれで広まっていくはずだ、と思っていた所 ふと疑問に思うことが出てきた、
何故今まで他のG・O・Dさんが広めなかったんだろうか?今晩にでも聞いてみよう
「それは既得権益とか優位性を保とうとか言うセコい考えの人が多かったんじゃないの~でもね それ以外にも原因あるのよね~ それは夢に現れても殆どの人が夢の記憶を保てないからなのよね」
え? 覚えてますけど?
「あらあらや~ね あたしの想いはそんなヤワじゃないのよ ものっすご~く濃いんだから~」
またGODさんは意味不明な事をいっていた、
「コージィよく聞いてねん これから魔法を使える人に正しい訓練方法を伝えていってあげて欲しいのよ 間違った練習方法だと今まで使えていた魔法まで使えなくなる可能性があるのよね、それはあなたにも言えることなのよ」
「俺が覚えた魔法がまた使えなくなるって事ですか」
「そうなのよ その方法と急激な魔力向上方法はとてもよく似ているんだけどね、諸刃の剣のようなものなのね、だから練習の時にはちゃんと確認してから練習しましょうね」
「正しい練習方法を広めてねん、期待してるわよ~」
発育途中の魔導蟲にβーエンドルフィンって物質を大量に与えると神経節が断裂してしまい、再生出来なくなるから魔法が使えなくなるて事らしいんだけど気を付けて鍛錬しないといけないらしいですよ、 いつもの練習の後の会話を終えてから夢の中で意識を手放した、
正式な訓練 それは座禅と言う物だった、 精神を落ち着かせそれを集中させて魔力を高めると言うものだ 俺はこの訓練で最初は爪の先に炎を灯すくらいだったのが、今は直径20cm位の火炎球を30m位飛ばせるようになった、ゴッドさん曰く「まだ15%も出てないわね~」との事だった、この15%と言うのはゴッドさんとのシンクロ率の事らしい、
この威力で15%? オーガなら一撃で行動不能にできる威力があるんですけど、 100%だとどの位の威力なんですか?とGODさんに問うてみた、
「ん~ドラゴン位なら一撃でいけると思うわよ~」
ドラゴンって一国の軍隊を以って戦うって言う事なのに、 とんでもない回答が返ってきた。
ゴッドさんが魔法に対して基本的なことが一番重要な事と言っていた、
魔法はイメージを具現化したものだと、イメージさえ固まっていればどんな魔法でも使えると、
イメージを具現化するには精神力が重要な鍵になってくる それを鍛えるのが座禅や滝行、火渡り等の訓練である、これが精神を強化していく基本的な作業だそうだ。
その時に一緒に学んだ事で精神力を飛躍的に高める修行方法があるらしい、内容は教えてもらえなかったけど、その修行で暗黒面に堕ちてしまうと精神の崩壊と共に二度と魔法が使えなくなってしまうか別の何かになってしまうと言う事らしい。
暗黒面に堕ちると魔法が使えなくなってしまうと言われてる、魔導蟲との精神的繋がりが途絶えるのが原因だそうだ、しかし真の魔法使いであるGOD《グレートなおっさん童貞ですよ》はその修行法を確立し一子相伝?の秘儀としてあるため広まることは無いらしい、
「コージィこれからは正しき修行法を広めて人類の繁栄に役立ててちょうだいね~うふふ 期待してるわよ~ん」
GODさんのそんな言葉を思い返しながら、今日も魔法の修行に励むコージィだった、
続く!