最後のコーナ一族
奴は辺境の村々を渡り歩いて魔物を倒しそれを糧にする、所謂ハンターと言われる職業だ、
黒いテンガロンハットに漆黒のマント、黒の革鎧、更に腰の左側には片刃の剣カトラスを持ち、右の腰には魔導銃を携えていた、その銃の名前は魔導銃ダイアモンドバック その銃と共に生きた男がいた、
シャムネ・コーナそれがこの男の名前、見た目には人族の容姿だがその動きと力は獣人以上の物がある、魔法での身体強化である。
魔導銃は名前にも有る通り魔導蟲の力を具現化する摩道具である、使用者の魔力を魔導蟲が増幅させ其れを更に摩道具で増幅させ強大なエネルギーを生み出す武器である、数々の冒険譚を残してきたがそれはまた別の機会にお話ししよう、
私は魔導蟲と共にこの男をずっと見守って来たGOD、その役目もまもなく終わりを迎える所だ、
#齢__よわい__#90にもなろうかと言う老人の元冒険者が最後の時をゆったり過ごしていた、
ドラゴンに襲われている村があった、繁殖のためのエサがなく彷徨い、そこである村を見つけた、家畜やそこに住まう人々を食らっていく、
ドラゴンは一国の兵をもってやっと追い払える程のモンスターである、しかもドラゴンは追い払われるが一国の兵の半数近くは殲滅させられるほどの被害を受けてしまう程の怪物だ、
そのドラゴンに襲われている村に年老いた元冒険者が臥せっていた、もう余命も少ないであろうその男は言った、
「トラネ、儂が死んだらお前は儂の母の兄弟の末裔を探してこの魔導銃を届けてくれ、それが儂の遺言と思ってくれ」
そう言って魔導銃の使い方調整法全てを伝えた、
「じいちゃん いやだよ、ぼくはずっとじいちゃんといるんだ、」トラネと呼ばれた孫は年の頃なら10歳くらいの猫耳獣人の少年だった頭髪はトラジマで明るい茶色と黒の縞模様になっていた、
「お前に儂のギルドカードを渡す、ギルドに#幾何__いくばく__#かの金を預けてあるから少しずつ引き出して旅費にするとよい、これは無くさないようにな、そしてお前はシナノの街を目指せ、そこにいるはずの竜人を訊ねれば一族のものと巡り合えるかもしれん、」
この老人の名はシャムネ・コーナ、ミケーネ直系の魔法の使える最後の者であった、
「トラネよ、済まなかったな、儂が魔法使いを嫁に取ればお前も魔法が仕えたかもしれなかったのだ、どうかこのじいじを許してやってはくれないか、」
「なにいってんだよ~じいちゃんは何も悪くないよ、」
「この魔導銃が使えるコーナ一族の者に伝えてくれ、魔導銃は正しい心で撃て、其れこそがこの魔導銃の奥義なのだ、良いか?最後に見せるこの技、お前の目に焼き付け、それを伝えてくれ、さあ、儂の相棒魔導銃ダイアモンドバックよ全てを開放する、一撃を放て!」
そう言うと空の薬莢しか入っていない銃を窓に向けて撃ち放つ、凄まじい熱量の魔力の塊が窓を破り急激に角度を変えてドラゴンに向かう、それは最後の命の炎を一気に燃焼させて放ったものであった、ドラゴンはあまりの熱量の為に跡形もなく蒸発してしまう、
老人はすべての魔力と命をを使い果たし、トラネに全てを託して逝った、
残されたトラネは途方に暮れしばらくは動けなかった、葬儀は村人たちが執り行ってくれて埋葬も済ませた、それから近所の人族のおばさんが心配して様子を見に来てくれたり食料を貰ったりしていた、そしてトラネは思い出したように行動に出る、
「ぼくの一族を探しに行こう、そしてこの魔導銃を渡しに行かないと、じいちゃんとの約束だから、」
僕の父さん母さんは僕が生まれてすぐ野盗の襲撃に会い、お母さんがベッドの下に僕を隠してくれた、それで一人だけ生き延びたんだ、それからじいちゃんがたまたま立ち寄った所僕が衰弱したままベッドの下にいるのを見つけてくれた、野盗はじいちゃんが一人残らず消し炭に変えたといっていた、それからじいちゃんの所で育てられていたんだ、
僕は街道を進んでいるとものすごい速さで走ってくる人達がいた、避けようと思ったときにはもう遅く、金属で出来た人に撥ねられていた、
「少年大丈夫か?怪我は?」とリーダーらしき人が言った、「ごめんなさい、ごめんなさい」と謝る金属で出来た人 大きな熊の人も心配そうに覗き込んでいる、きれいなおねえさんも心配そうにのぞき込んでいた、
ぼくは意識がなくなり、次に目が覚めた時は宿屋さんのベッドの上だった、金属で出来た人が兜を外すとそこには見慣れた耳があった、同族だ、
「ごめんなさい、」おねえさんは泣きながら謝っていた、
「こっちこそごめんなさい、うまくよけることが出来なくて...」
そう言うと更におねえさんは泣きながら謝っていた
「よう、気が付いたか、」人族の男の人が声をかけてきた、
「悪かったな、ウチのシローネがよけきれなくて、ちゃんと治療と保証はするからな、少年君の名は何と言うんだい?」
「ぼくはトラネといいます、ひいじいちゃんの遺言を果たしにシナノまで行くところだったんだ」
「おいおい子供の足でそんな遠くまで行くのか、ここからだと普通に半年はかかるぞ、」
「よし、兄さんたちがトラネをシナノまで連れて行ってあげるよ、どうせ俺たちもシナノへ行商の旅の途中だったんだ、」
「兄ちゃん本当かい?ぼくひとりで行くの凄く怖かったんだ、」
「ああ、じゃあ自己紹介だ、俺はコージィ・コーナ、その熊さんはセキ・モーリャそのエルフの人はセラ、鎧娘が俺の妹のシローネ・コーナだ、」
「コーナってひいじいちゃんの家名と同じだ、」
「ひいじいちゃんの名前を教えてくれるかな?」
「シャムネ、 シャムネ・コーナって言うんだ」
「コーナ一族はミケーネ・コーナの3人の子供たちの子孫なんだよ、長兄の俺の一族 次兄のシローネの一族そして妹の一族なんだ、シャムネ爺さんはミケーネ直系の魔法使いだったんだな、」
「それで何故シナノのギルドを目指したんだ?」
「ひいじいちゃんがこれをコーナ一族で魔法の使える者に渡してって遺言があったんだ、」
「それは何だい?」
腹巻の中にしまってあった魔導銃を取り出し
「ひいじいちゃんの使っていた魔導銃ダイアモンドバックです」
それはグリップの所にM・Cミケーネコーナの頭文字が刻んで有る魔導銃、
「ミケーネ・コーナの魔導銃か、これを何故俺たちに?」
「魔法が使えないからぼくは家名も名乗れないしこれを持つ資格もないんです」
「いいかトラネ、おれも魔法が使えなかったんだ、でもな、」 爪に火を灯して見せながら
「あとからでも魔法使いになれるんだぜ」
「ほんとうかい?兄ちゃん」
「ああ、本当だとも」
「全員聞いてくれ、俺はトラネを弟と認めこの商隊に迎え入れる事にする、意義のあるものはいるか?」
シローネが手を上げてから意見を述べる、
「ひいお爺さんの魔導銃の所有はトラネのままにしてくださいね、大切な形見の品ですから、」
「もちろんだ、魔導銃が打てるように指導するつもりだ、」
「その他意義が無ければトラネ・コーナをコージィ商会の一員とする」
新しい家族も増えたぼくは武器商人と旅をすることになった、
【よかったわね~ちゃんとみつけることができたのね~ でも本当にかわいい子なのね~たべちゃいたいくらいだわ~】
GODさんの声が頭に響いて来た、やはりこれは偶然ではなく必然だったようだ。
「じゃあこれからの課題は先に体を治すことから始めて行こう、」
ヒールかけまくりで鎖骨骨折と脛の骨折が3日で治った、さすが子供の治癒力は凄いね、
それとシローネが休まずヒールかけてたからね、速いはずだよ、
「セキ、今日は快気祝いだ、ぱ~っとやろう!」
「うん、いいね、トラネは食べ物は何が好きだい?」
「肉だいすきです」
「よ~し いいお肉焼いちゃうぞ~」とセキは言う
肉料理が並ぶ、とんかつ、ステーキ、しゃぶしゃぶ どんどん出てくる
「セキ兄ちゃんこれ全部うまいよ」
「トラネ、ちゃんと味覚えていくんだぞ」
「え?どゆこと、それ」
「ウチの商隊は食材の仕入れと販売、それと飲食店をやっているんだ、俺とシローネは武器商人をやっているけどちゃんと料理も作れるぞ」
「お前も下働きから始めるんだ、働かざる者食うべからずってな」
「わかったよ兄ちゃん」
「これからの予定だが、移植がすぐに出来る所へ移動する、念話で探していくからね」
しばらく各ギルドのマスターと連絡する、するとジョンさんの所が一番早いらしい事が解った、
明日ジョンさんの所へ転移する事にしたので朝飯食ってからの出発になるので準備をして就寝だ、
続く




