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枕の下に 希望の上に(3)

人類が滅びるなら

ベッドの聖域

守り眠り

茶色の天井が

今日は近い

燻んだ色と

雨後の染みこんだ

得体の知れない円

紙パックの飲み物

ストローが通る




外側の濁音に

悲鳴をあげる君は

全ての濁音に

面白いと免罪符を与える

命知らずの僕より

ずっと

自分を大切にしている




人類が滅びるなら

こんなに面白い事は

他には無い

どんな映像が流れるだろう

どんな日常が流れるだろう

今まで死に際に

追いやられてきたなら

君は

それを笑いながら見るべきだ

君が傷ついた日の

周りの顔のように

人類最後の日だ

それくらい許される




関係性の上で

泣いている

望んでいるから

泣いている

諦めたと言い

知らないと

心底思いながら

傷ついている

望んでいるからだ




内側の半濁音を

大切にしたい君は

全ての半濁音に

虚しいと死刑を与える

屁理屈を混ぜる僕より

ずっと

自分を大切にしている




人類が滅びるなら

こんなに虚しい事は

他には無い

どんな音声が流れるだろう

どんな顔が流れるだろう

今まで笑い合う事を

忘れさせられていた

君は

それを笑いながら見るべきだ

君が笑顔を忘れた日の

周りの顔のように

人類最後の日だ

それくらい許される




苦しみは

忘れてはならない

強弱が分からなくなるから

傷跡は隠してはならない

君の傷跡は

君だけの物だから

この世に一人として

同じ感情で

苦しんだ人はいない

それが

オリジナリティであり

君と僕が

存在できる理由




人類が滅びるなら

こんなに笑える事は

他には無い

どんなに白くあろうと

どんなに黒くあろうと

等しく死滅する

今までの時間に

何をしていても

それは等しく それは等しく

今まで全ての人間に

絶望させられていた

君は

それを笑いながら見るべきだ

君が人間に絶望した日の

周りの顔のように

人類最後の日だ

それくらい許される




人類が滅びる事がなくとも

君には

それくらい許されている

許されている








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