先輩方へ。
先輩方へ
先輩方、ご卒業おめでとうございます。
行事も部活も委員会もすべての事においてお世話になりました。
最初はとても堅苦しい感じのあいさつや応援。
仕事内容や、活動内容がわからない時に先輩方は優しく丁寧に教えてくれました。
部活も、苦手な先輩がいたからなかなか行く気にはなれなかったのですが
いつ来てもいいようにと、先輩方は出迎えてくれました。
まるで家族のような人たちです。
一番お世話になったのは部長でした。
部活をサボり、先輩方にはタメ口で、ケンカばかりしていた私を優しく注意してくれました。
本当にお母さんのような存在で、同学年の子たちには下に見られていることも多かったのですが、優しくて包容力があって、笑顔が素敵で・・・
永遠の憧れです。
私が部長のようになることはとても難しいと思いますが、少しでも近づけるようになりたいです。
そして、赤ブロックのみんな。
体育祭の時、私は最初1000m走をやろうかどうか悩んでいました。
本当はもう一人候補が出ていたんです。
陸上部の子でした。
正直、勝てるはずがないと思いました。
その子がでればベスト3はほぼ確定と言っていいほどすごい子でした。
それをわかっていて私はやります、と言いました。
その子はとても優しいから私の気持ちを察してくれたのか、笑顔でゆずってくれました。
それどころか走れるかどうか心配になっている私に声をかけてくれました。
その一押しでがんばろうという気持ちになれました。
体育祭本番。
私は今まで膝の痛みを感じる事が多々ありました。
練習の時は痛みはでてきてなかったんです。
いざ入場となると痛くなりました。
そんなことだけでみんなに心配はかけたくなかったので、笑顔で赤ブロックのみんなに手をふりました。
何人かには知られていたのですが、その子たちも黙っていてくれました。
スタート地につくと頭が真っ白になり、応援など気にしていられませんでした。
スタートの合図のピストルの音。
それは頭の中に響き、私を動かしました。
最初はペースをあげて走っていました。
半周走ると、目の前には陸上部の子がいました。
がんばれ、走って、と。
私は体力がもたなくて、結局最後になってしまいました。
それでもゴールでは陸上部の子が「ナイスファイト」と優しく声をかけてくれました。
応援席に戻ると団長は少し悲しそうな顔をしながら「よくがんばった」といってくれました。
総合で最下位になってしまったけれど、団長はみんなを勇気づけてくれました。
俺は最後が赤ブロックでよかった、お前ら最高だ、と。
一番悔しかったのは団長のはずなのに、みんなに語りかけてました。
団長のおかげで、赤ブロックは最高の演技ができたと思います。
三年生の力強い応援と競技は、私たちの背中を押してくれました。
応援を丁寧に教えてくれた二年生、クラスのみんな、そして私たちをひっぱってくれた三年生。
本当に感謝しています。
先輩たちと直接関われるのは行事や部活動や委員会でしかないけれど、
少ない時間でもできた思い出は、私たちの宝物として輝きます。
本当は、もっと話したり遊んだり、行事や企画をしたりしたかったです。
それはきっと私だけじゃなく、みんなもそうだと思います。
卒業式で、先輩方はとても輝いていました。
力強く、少し悲しそうな背中でした。
先輩方からの言葉や歌は、私たちが涙を流すほど素晴らしいものでした。
泣かないように、歯を食いしばってスピーチをしている生徒会長。
精一杯感謝の気持ちを伝えているのをみて、私もこんな風になれたらな、と思いました。
泣きながらもみんなで歌う最後の合唱。
涙をぬぐいながら体育館に歌声を響かせていました。
もう歌うことはないであろう、全校生徒での校歌。
先生方からも涙が。
本当に幸せでした。
楽しかったです。
卒業して学校で語り合うことができないとなると、やっぱり寂しいです。
ですが、いつか
いつか私たちに会いに来てください。
先輩方を心からお迎えします。
先輩。
ご卒業、おめでとうございました。
一年間ありがとうございました。