不老不死の私と短命な彼女一章 人の価値
この物語を読んでいただいてありがとうございます。
本作において、主人公の名前が出ていませんが、今後出るかもしれないので、お楽しみください。
今後、出す予定ですが、名前に関しましては読者さんにお任せしています。
では、本作をお楽しみください。
人間には必ず終わりがやってくる。
それ故に、人は必死に生きようとする。
それが、軌跡になって、価値になっていく。
故に私の人生は、無価値だ。
永く生きていても、何かを成したこともない。
ただ、無限に続く時間を無為に過ごすだけ。
終わりがない人生。
そんなものには、なんの価値もない。
太陽が昇り、月が沈むまで、私はそれをただ見つめていた。
変わる気のない自分。
こんな日にも、突然終わりを告げた。
???「ねぇ、そこでいつまでぼーっとしてるの?」
「そんなことしてると人生はあっという間に終わってしまうわよ!」
「……誰です?あなた」
最後に声を発する……いや、人と会話したのはいつぶりだろう。
「わたしは桜、すぐに散ってしまうかもしれないけど、咲いてる間は誰にも負けないくらい輝くの!」
「そんなことはどうでもいいの!」
「ねぇ、このままだと、人生何もなくなって後悔するわよ!」
「……なぜ、後悔してしまうのかい?」
私は、自分よりも年下の子に意地悪な質問をした。
「なぜ?何言ってるの?人は死ぬからよ。」
「どんな人間にも、死ぬのよ。」
「だから、それまで後悔しないように生きなきゃいけないの!」
彼女の言葉には熱が籠っていた。
「なら、死なない私は無価値だな。」
もう関わることのない人間なんだから、また、意地悪な返しをしてみた。
彼女の考えなら、私は“無価値”なんだから。
「……ッッッ」
春の風が吹き、桜の花を散らしていた。
「死なない人間なんて、いるわけないでしょ!」
「それと、死ぬことが、終わりじゃないのよ!」
「そんなに、価値が欲しいなら、私が価値をつけてあげる!」
大きな声を上げて、呼吸も荒くなっている。
赤くなった顔には、どこか儚げを感じる。
この時の私は、彼女……桜に惹かれていた。
だが、私は恋をする事は許されない。
また、あの苦しみを、あの悲しみを味わいたくない。
恋をしても、所詮相手が先に死ぬ。
もう、2度と、あんな痛みを抱えたくない。
この気持ちに蓋をすれば、痛むことはないだろう。
「何ぼーっとしてるの?」
「私について来て、“価値”を見出させてあげる。」
私は、断ることもなく、彼女についていった。
……ここで彼女についていったことによって、私の運命は変わった。
一生消えない痛みが刻れることが、この時は知らなかった。
未来で、この選択を後悔する時がくるかもしれない。
この答えを知るのは、まだ先の未来になる。
拙い私の文を最後まで本作を最後まで読んで頂きありがとうございます。
次回の話、近日公開予定なので、お楽しみください。




